何とか逃げ切った。第104回全国高校野球選手権大会(甲子園)8日目の13日、第4試合で4大会連続出場の敦賀気比(福井)が15年ぶり6回出場の市立船橋(千葉)を8―6で下し、3大会連続となる16強入りを決めた。

 先発したエース兼4番の上加世田頼希(3年)は、2回に失策も絡んで2失点。福井県大会を含め今夏初めてリードを許す展開となった。それでも打線が1―3で迎えた5回に岡村(3年)の2点適時打など3本の長短打で3点を奪って逆転。8回までに2ケタ安打から8得点を叩き出し、大きく突き放した。

 5点リードの援護をもらって粘投していた上加世田だが、9回に入ると暗転した。先頭打者に死球を与え、さらに二塁打も連打され3点差。なおも無死二塁となったところで清野(3年)にマウンドを譲り、自らは右翼守備へ回った。ところが一死二塁から打ち上げられた右翼への凡フライを代わったばかりの上加世田が痛恨の落球。一死二、三塁でピンチが拡大し、その後の中犠飛で1点を返されたが、最後は再び打ち上げられた右翼への飛球をきっちりと捕球してウイニングボールを手にした。
 
 上加世田は9回を投げ切れず9安打7四死球6失点。初戦に続き、この日も納得のいく投球ができなかった。試合後の右腕は「エースとして情けない。投げることでも守備でも足を引っ張ってしまった。チームのみんなに迷惑をかけてしまったという感じ。本当に日頃の自分のツメの甘さだと思う」と反省の弁。そして「次こそは自分がチームを引っ張れるようにしたい」と気持ちを切り替えた。

 東哲平監督(42)は「勝てたことが一番」と振り返りながらも、上加世田については「自らフォアボール、デッドボールで崩れてしまっていっている。厳しい言い方をすれば、逃げのピッチングになっている。自分と勝負しているようではダメ。しっかり相手に向かっていってほしい」とコメント。期待しているからこそ、あえて苦言を呈していた。