昨秋九州王者が劇的勝利だ。第94回選抜高校野球大会は19日、甲子園で開幕。大会1日目第3試合で九州国際大付(福岡)がクラーク記念国際(北海道)を相手に延長10回の末、3―2でサヨナラ勝ち。11年ぶりに初戦突破を果たした。
3回に試合を振り出しに戻されて以降、スコアボードに「0」が並び続ける中で最後に風穴をこじ開けた。
10回一死から中上生吹(3年)、小田原義(3年)の連打で一、三塁とチャンスメイク。ここで今大会注目の4番・佐倉侠史朗(2年)がやや浅い飛球ながらも左翼へ犠飛を放ち、三塁走者を生還させて劇的勝利を手繰り寄せた。
試合後の楠城徹監督(71)は「何かあっと言う間で。苦しんで苦しんで…。点が入る時は、あんなもんかなと思って。どきどきしてました」と苦笑いを浮かべながら振り返った。
3回途中から対峙した相手の2番手・辻田(3年)をとらえ切れず長い膠着状態が続いたが、2年生主砲が決勝の犠飛で打ち破った場面を振り返り「スコアリングポジションに置いて、佐倉を立たせたいなと思っていた。いい方向に行ってくれた」と再び表情を緩ませた。
4強入りを果たした昨秋の明治神宮大会でも対戦し、1回戦で下している相手に苦しみながらも公式戦連勝。今大会では優勝候補の一角にも挙げられている昨秋九州王者のチームは、準優勝した第83回大会(2011年)以来となる2回戦進出を果たした。
元プロ野球選手で引退後、古巣・西武ではヘッド兼バッテリーコーチ、楽天でもスカウト部長を務めるなど楠城監督の経験は豊富。高校球界の指導者に転身し、14年6月から同校監督としてチームを率いる。最後に指揮官は「苦しい戦いが続くのはずっと分かっていた。この1勝を糧に一戦一戦を大事に次へ向かう」と表情を引き締め、早くも大会6日目(24日)第3試合の次戦に視線を注いでいた。












