日本ハム・大谷翔平投手(20)が名護キャンプ初日からブルペン入りし、捕手を座らせ64球を投げ込んだ。大谷は「ユニホームを着て、いい緊張感の中でできました」。この日は全ての球を自主トレ中に取り組んでいたワインドアップではなく、従来通りのセットポジションから投げ込んだ。

 それについては「練習の一環で特にワインドアップにしようという意図はない。(シフト報道を)おかしいなと思って見ていました。どちらか一方ということではなく状態を見ながらいい方を選択していけばいい」とフォームに関する現状の試行錯誤を語った。

 見守った厚沢投手コーチは「ワインドアップに関しては個人的に関心はない。試合ではすぐに走者を出すわけだし、それが何らかの判断で危ないとこちらが思えば、ストップをかけるかもしれないけど、現時点ではやってもらって構わない」と静観の構え。

 黒木投手コーチによると「ワインドアップは初動の動作が増えることでフォームを崩すリスクは出てくる。体の開きが早くなってリリースポイントが安定しなくなるかもしれない。結果的にスピードが逆に出なくなるかもしれない」とのリスクもある。だが「実際にやってみないことには分からないが、出力の大きいエンジンにようやくボディーが追いついてきた。さらに上に行くために(ワインドアップで)エンジンがより滑らかになる可能性はある」とも付け加えた。さらなる“メガ進化”へ、大谷のあくなき挑戦は実を結ぶか。