高卒3年目とは思えない〝仕事人ぶり〟で存在感を見せている。前半戦の終了間際、プロ初スタメンから5戦連続で起用されたのがソフトバンクの野村大樹内野手(20)だ。

 武器は初のお立ち台で「勝負強いのが自分の売り」「自分の勝負強い打撃をと思って打席に入ってます」と胸を張るクラッチヒッターぶり。ファームでは6月に得点圏打率7割6分9厘で月間MVPを獲得した。一軍でも得点圏では5打数2安打3打点だ。11日のオリックス戦で宮城からプロ初適時打を放つと、翌12日の楽天戦では則本昂から2点適時打をマークした。

 その姿には首脳陣も「実戦向き」と目を見張る。小久保ヘッドコーチは「打撃練習で輝いている感じではないんですけど、実戦に入ると面白い選手だなと感じますね」。工藤監督も「大したものだなと思う。普段の自分を試合の中でしっかり出せる」と評価している。

 プロ入り時から勝負強さに対する自信を口にしていた。掲げた目標も「打点王」。その理由として挙げていたのが、早実の1学年先輩である日本ハム・清宮幸太郎の大フィーバーによる原体験だった。当時は3番・清宮、4番・野村でクリーンアップを形成。おいしいところで快音を響かせた。「注目されるのは好きです。清宮さんの影響でそういう環境でやらせてもらった。それが僕の財産になった」。

 早実の大先輩の王貞治球団会長からは「二軍で結果を出して自力でつかみとったのだから、自信を持ってやりなさい」と送り出されている。身長171センチと小柄ながらプロの舞台でも大物ぶりを見せている。