米国防総省が10月23日に公開した「UFOファイル」第7弾に、米政府の資金を使って、伝説の怪物「スキンウォーカー」を本格的に調査していた記録が含まれていた。怪物のものと疑われる毛を採取し、DNA鑑定まで実施していたという。米メディア「アクシオス」などが先日、報じた。

スキンウォーカー・ランチで目撃された奇妙な生物のスケッチ(米国防総省)
スキンウォーカー・ランチで目撃された奇妙な生物のスケッチ(米国防総省)

 今回公開されたのは、2010年4月にまとめられた約60ページの「ユタ州牧場調査報告書」。国防情報局(DIA)が進めていた先進航空宇宙兵器システム応用プログラム(AAWSAP)の一環として、ビゲロー航空宇宙先端研究所(BAASS)が実施した調査だ。

 調査対象となったのは、米ユタ州の「スキンウォーカー・ランチ」。約207ヘクタールの広大な牧場で、UFOの出現、家畜の切断、怪物の目撃など、さまざまな怪現象が報告されてきた。米ヒストリーチャンネルの人気番組「スキンウォーカー牧場の超常現象」の舞台としても知られている。

スキンウォーカー・ランチで目撃された奇妙な生物のスケッチ(米国防総省)
スキンウォーカー・ランチで目撃された奇妙な生物のスケッチ(米国防総省)

 スキンウォーカーとは、米先住民ナバホ族の伝承に登場する邪悪な呪術師のことで、オオカミやコヨーテなどの動物に変身できるとされている。

 報告書によると、BAASSの調査員4人は2010年3月22~26日と4月19~23日の2回、現地を訪問。周辺住民や警察官、牧場主、先住民のシャーマンら25人以上から聞き取り調査を行った。

 証言には奇妙な生物が次々と登場する。2本脚で歩くと身長約1・8~2・1メートルになる犬やオオカミに似た怪物、長い腕を持ちチンパンジーのように走る身長約90センチの小人、先史時代の翼竜に似た生物、さらには体長約2・4メートル、太さ60~90センチもある巨大なウジ虫までいたという。

 ある女性は、自宅の小屋の屋根に身長約2・4メートルの怪物がうずくまっているのを目撃したと証言。毛がなく、灰褐色の皮膚を持つ筋肉質の生物で、近くにいた4歳の娘は「カンガルーに似ていた」と話したという。

 また、別の住民は、犬に追われたスキンウォーカーが有刺鉄線のフェンスを通り抜けたと証言した。調査員はフェンスなどから謎の毛を採取。別の場所で見つかった毛とともにDNA鑑定にかけた。

 その結果は意外なものだった。分析した4試料のうち1つはアライグマ、残る3つはイヌに一般的なDNA配列と一致したのだ。BAASSの内部記録では、牧場内を自由に歩き回っていたイヌの毛である可能性が指摘されている。

 調査は生物の捜索だけにとどまらなかった。謎の発光球体を撮影するため、牧場と周辺に7台の自動撮影カメラを設置。磁場や電磁波、放射線、土壌の成分も調べた。さらに、植物を異常現象の検知装置として利用する実験も計画していた。

 報告書には「ゲームやパズルなどを使って、怪現象の発生源との意思疎通を試みる」という構想まで記されていた。