ウクライナのチョルノービリ(チェルノブイリ)原発事故の現場で複数の〝青い犬〟が出現し、謎の現象に専門家も困惑している。英紙デーリー・メールが27日、報じた。

 チョルノービリ原発事故の現場にすみ着いた犬たちを世話している団体「ドッグス・オブ・チョルノービリ」は先日、毛が青色になった犬の動画をインスタグラムなどに公開した。動画の説明欄には「先週までは青くなかったのです。理由は分かりません。現在、何が起きているのか調べるために捕獲を試みています。おそらく、何らかの化学物質に接触しているのでしょう。青い色は驚くべきものですが、犬たちは非常に活動的で健康に見えます」と記している。

 同団体はチョルノービリの野生動物を支援する非営利組織「クリーン・フューチャーズ・ファンド」の関連団体で、2017年から、約700匹の犬の世話をしている。犬は半径約18平方マイル(約47平方キロ)の立ち入り禁止区域内で暮らしている。団体は毎年、犬に餌や医療を提供している。

 青く変色した理由はまだ不明だが、インスタグラムやTikTokに投稿された動画のコメント欄では、ユーザーたちがさまざまな推測をしている。

 あるユーザーは「青みがかった毛は化学物質による外部汚染の結果で、洗えば落ちる可能性がある」とコメントし、別のユーザーは「こんなに長い間汚染地域にいたのに、まだ繁殖できるなんて驚きだ」と書き込んだ。

 これらの犬は、1986年のチョルノービリ原発事故で住民が避難した際に取り残されたペットの子孫だ。人間がいなくなったことで、立ち入り禁止区域内の野生動物は繁栄するようになった。この地域の放射線量は、人間の作業員に許容される量の約6倍にあたる。

 2024年の研究では、犬たちに「放射線、重金属、汚染物質への耐性」という〝新たな能力〟が備わったことが発見された。犬の暮らす汚染環境が、世代を超えて受け継がれる遺伝的変異を生じさせ、過酷な環境に適応できるようになったとみられる。