米国防総省は9月18日、「UFOファイル」第6弾として71点の資料を公開した。この中には、国防総省から委託を受けた民間企業による「ワープ・ドライブ」などの先端技術に関する研究資料も含まれていた。英紙デーリー・メールが同日、報じた。

 公開資料には、数十件の目撃証言やUFO映像のほか、億万長者ロバート・ビゲロー氏が所有する民間企業が、UFO目撃事例や未来技術を研究するため、国防総省と契約していた経緯を示す機密解除文書も含まれていた。

 数百ページに及ぶ文書の中には、外国の軍事技術や将来の脅威を分析する国防総省の情報機関、国防情報局(DIA)の経費報告書もあった。

 文書によると、「先進航空宇宙兵器システム応用プログラム(AAWSAP)」と呼ばれる計画に数千万ドルが投じられた。同計画は2008年から2012年まで実施された。

 同計画で研究対象となった先端技術には、金属ガラスなどの新素材をはじめ、「ワープ・ドライブ」と呼ばれる超光速移動の理論、クローキング装置によって物体を見えにくくする技術、軍用レーザー兵器などが含まれていた。

 資料の中には、理論上、「ワープ・バブル」を形成することで、遠く離れた惑星への移動を可能にする実験的な宇宙船の図面もあった。機体の前方の時空を収縮させ、後方の時空を膨張させるという構想だ。

 これは、宇宙船そのものが局所的に光速を超えるのではなく、周囲の時空を変形させることで移動するという理論で、宇宙の構造に設けられた目に見えない高速道路に乗るようなものだ。

 クローキング技術に関する資料では、物体の周囲で光を曲げたり、熱やレーダー信号を隠したりすることで、物体を探知されにくくする構想が検討されていた。

 研究者らはこのほか、高出力レーザー兵器と、その技術が長年にわたってどのように発展してきたかについても調査した。米国防当局は5月、「指向性エネルギー兵器」がすでに米軍の装備体系に組み込まれていることを公表している。

 これらの研究を受注したのは、ビゲロー・エアロスペース・アドバンスト・スペース・スタディーズ(BAASS)だった。

 BAASSは、宿泊施設チェーン「バジェット・スイーツ・オブ・アメリカ」や宇宙開発企業ビゲロー・エアロスペースを手がけた実業家ロバート・ビゲロー氏が設立した企業。ビゲロー氏は、UFO研究や政府による関連情報の公開に強い関心を持つ人物としても知られている。