全日本プロレスの「王道トーナメント」に出場する安齊勇馬(27)が、闘志をみなぎらせている。16日の新木場大会で〝奇人〟ティモシー・サッチャーを逆転で下し、22日の準決勝(後楽園ホール)に進出。王道の若武者は、このまま一気に「先輩からの初勝利」「優勝」「3冠ヘビー級王座奪取」を成し遂げるつもりだ。
試合は序盤、腕やバックの取り合いを展開したが、サッチャーにさまざまなポジションから関節を狙われて安齊が徐々に押し込まれる。端正なマスクにラフ攻撃を仕掛けられて、観客からは悲鳴が上がった。その後、左腕と共に手首や指まできめる奇人に劣勢を強いられ、フジワラアームバーでギブアップ寸前まで追い込まれた。だが、これを脱出するとジャンピングニーを2連打。最後は顔面にガムシャラ(ランニングニー)を打ち込んで3カウントを奪った。
今回のトーナメントに安齊は並々ならぬ思いを持って臨む。
恋愛リアリティー番組出演をきっかけに人気が急上昇も、その後のリングでは春の祭典「チャンピオン・カーニバル」をケガで欠場。さらに8月には、宮原健斗の3冠に挑戦も敗れた。勢いが結果につながっているとは言えない状況に「こういう時にこそ、結果が必要だとずっと掲げているんですが…」と歯がゆさを口にした。
それだけに「この秋は、俺もシングルで結果を残せる最後だと思ってるんで。全部をかける思いでやってます」と断言だ。優勝という「結果」までは残り2勝。まずは準決勝で青柳優馬と対戦し、同時開催の優勝決定戦進出を狙う。安齊とはさまざまな因縁のある相手だが、未勝利の苦手な先輩であることに変わりはない。
だが、だからこそ今戦うことに意味があるという。「僕の中で青柳優馬に勝つのは特別…というか、まだ一回もできていないことなので。この秋は青柳優馬からの初勝利を奪って、そのまま優勝。そして3冠も取ってやろうかなと思っています」と宣言。青柳からの初勝利、トーナメント制覇、3冠挑戦&奪取と二兎どころか三兎をも追うと心に決めた。「あの夏から目に見えて変わったところはないかもしれない。でも、あの3冠戦で悔しい思いをして、また自分は強くなったと思うので。足りないところは全部気持ちで突き抜けますよ」と拳を握った。
一気に全取りとなるか。












