J1町田の原靖フットボールダイレクター(FD)は27日、都内でFW小川航基の入団会見に主席。同氏は会見後に取材に応じ、現在チームを離脱しているDF中山雄太(29)の移籍について語った。

 現地メディアの報道によると、中山はセルビア1部レッドスターへの加入が決定的とされ、移籍金は約2億円にのぼるとみられている。

 原FDは「うちは中山を(移籍金)0円で獲得した。その際に『もう1回チャンスがあったら行かせてほしい。0円移籍だからそんなに高く違約金を設定しないでほしい。その代わり身を粉にしてチームを勝たせます』という約束はあった」と加入時の舞台裏を告白。そのうえで「30歳近い選手にそんな金額を出す欧州のクラブは一般的には無い中で、今回レッドスターという名門が来て、そういった金額を出してくるとなった」と今夏オファーが届いたことを認めた。

 クラブ側や黒田剛監督は「今さらそこに行く必要があるのか、こっちで優勝したほうがまだ代表の目があるんじゃないか」と慰留に努めたという。しかし、加入からの2年間で天皇杯制覇やアジアチャンピオンズリーグ・エリート準優勝といった結果をもたらしたことも確かだった。「約束を果たしてくれたから『これは聞くしかないよな』という感じ。話をしたうえで彼が選択したので、あとはもう応援するしかない」と苦渋の決断を振り返った。

 移籍容認に対してサポーターから批判の声が上がっていることにも触れ、「そもそも拒否するようなクラブなら来ていなかった。申し訳ないが、1人のサッカー選手としてリスペクトして承諾したというか、違約金に従って行かせた」と胸中を吐露した。

 Jリーグは今季から秋春制へと移行し、欧州主要リーグと移籍市場のタイミングが合致するようになった。原FDは「カレンダーが一緒になったことでJリーグも間違いなくレーダーに引っかかるようになっている」と影響を口にし、「脂が乗って伸び盛りを超えても対象になり得る。5大リーグはまた別ですけど、周辺のリーグはそういうことがあり得る」と今後の動向を見据えた。