F1レーシングブルズから緊急で今季初出場した角田裕毅(26)が、23日のオランダ・グランプリ(GP)決勝で好パフォーマンスを見せたことを受けて、F1公式サイトが移籍の成功に異例の太鼓判を押した。

 レッドブルのアイザック・ハジャールが手首の負傷で欠場となり、姉妹チームのレーシングブルズからリアム・ローソンが緊急昇格。その代役として電撃出走が決まった角田は、週末を通してそのローソンや同僚のアービッド・リンドブラッドと互角の走りを見せ、ブランクの懸念を払拭した。

 決勝では29周目に、元同僚で親交の深いピエール・ガスリー(アルピーヌ)と車体を並べて激アツのバトルを展開。持ち前の強気な姿勢でこれを制し、華麗なオーバーテイクを見せた。F1公式の実況は大絶叫で角田のドライビングをたたえ、その様子がSNSなどで世界中に拡散。その実力が大きな話題となった。

 入賞にはあと一歩届かず11位に終わったが、F1が最優秀ドライバーを選出する「ドライバー・オブ・ザ・デー(DOD)」で、入賞圏外としては異例の5位躍進を果たすなど人気、実力ともに一流ドライバーであることを証明した。

 そして、F1公式サイトが、角田の去就に関して特集した。「角田はザントフォールト(オランダGP)で惜しくもポイントを逃したものの、F1復帰に向けて再び注目を集めている。レーシングブルズの一員として出場したGPで印象的な走りを見せた」と指摘。「F1ピットレーンの注目を再び集めることができた」とF1関係者の間で実力が再評価されたと強調する。

「不慣れなVCARB 03で、堅実な走りを見せたオランダGPの週末は、角田が現在レースから離れているドライバーの中で最も経験豊富で、有能なドライバーの一人であることを改めて印象付ける、まさに名刺代わりとなった」と同サイトは絶賛した。

 そして、ドライバーの移籍市場が大詰めを迎えている状況を踏まえて、今後の角田の去就にも言及した。「レッドブル陣営には才能豊かなドライバーがそろっており、F2選手権のリーダーであるニコラ・ツォロフが控えていることを考えると、レッドブルで今後どのような道が開けるのかは見通しが立たない」と現在リザーブの立場となっているレッドブルグループではチャンスがないと指摘。それでも「だが、彼が他のチームで活躍できる可能性は、先週末以前よりも確実に高まっているはずだ」と今回の好走で移籍の道が開けたと有望視した。

 角田に念願のオファーは舞い込むのか。去就問題の決着は近い。