【グレイシーハンターの〝真実〟 IQレスラー桜庭和志 実録 桜道(39)】2008年から僕が主戦場にしてきたDREAMですが、主催していた「FEG」の活動休止などを受けて12年大みそかの大会を最後に消滅します。僕がそのリングで総合格闘技をするのは11年9月24日「DREAM.17」のヤン・カブラル(ブラジル)戦が最後になりました。
実は父が入退院を繰り返すような状況で精神的にダメージがあり、集中力を欠いている状態でしっかりと追い込むことができませんでした。正直、ごまかしごまかしやったような試合です。でも向こうは若いから勢いで来て、1ラウンド(R)から肩固めを狙ってきました。だけど、ジェイソン・メイヘム・ミラーの肩固めと違ってスカスカで「これじゃあギブアップできねえよ」って。すると2Rも肩固めで来て、その時はピタッと入った。だから「あ、これだったらギブアップしてもいいかな」って思ってタップしました。
父のことがあったのに加えて、気持ちもパワーもいまひとつでしたね。だって〝勝ったとて〟の試合じゃないですか。相手を考えても物語が続かない。これが(ヴァンダレイ)シウバとの4回目とかなら盛り上がる気持ちもあったかも。あとは見返りがものすごくいいとか…。見返りは大事ですよ。人間ですから。
そしてその翌年、FEGが破産することになりました。「破産」と聞いた時は実際、ビックリはしました。だけど予兆みたいなのは感じていましたから。未払いがあったかって? まあまあ、ありましたよ。
この時期(11年11月)に自分でやっていたジム「Laughter7」も閉じることにしました。FEGがなくなって入金はなくなって、税理士の人に「早く閉めてください。毎月いくらマイナスになってると思ってるんですか?」って言われて…。本来、自分の練習場所としてファイトマネーで使おうと思って設立したから、仕方がないですね。
そんな中、DREAMが消滅する前の11年大みそかに開催した「元気ですか!! 大晦日!! 2011」で僕は久々にプロレスの試合に出場しています。柴田(勝頼)君と組んでIGFの鈴川真一、澤田敦士という選手と試合をしました。
この大会は基本的に総合格闘技のイベントだったんですが、僕たちの試合だけプロレスでした。だからなのか、すごく盛り上がったんですよ。大きい方(鈴川)を柴田君に担当してもらって、僕はもう一人(澤田)を担当にするっていう作戦。あとは好きにやらせてもらって、すごく楽しかったのを覚えています。
この試合がよかったのかは分かりませんが、新たなオファーをもらいました。それは…。














