【今週は天野秀夫氏】日経平均は波乱の展開となっているが、TOPIX(東証株価指数)は13週移動平均線を下値サポートとして上昇基調を維持している。非半導体への物色の広がりがみられる中、22日にはグロース大型案件で自動運転技術のティアフォー(593A)が新規上場(IPO)を果たした。

 今後は8月上旬に向け3銘柄のIPOが計画されているが、その後はIPO日程の空白期で、今年のIPO銘柄に見直し人気が高まりやすい。業績好調で株価1000円台の値頃妙味を持つ以下の3銘柄は夏相場での活躍余地が広がっている。

 ギークリー(505A=1363円)は、2月に初値1900円で東証スタンダードにIPOしたIT(情報技術)・WEB・ゲーム業界に特化した人材紹介を手掛ける転職エージェント企業。俳優の玉木宏さんがテレビCMを担当していることでおなじみだ。14日発表の2026年5月期決算は36・9%増収、3倍営業増益で着地し、今5月期は23・5%増収、16・2%営業増益で連続最高益更新見込み。

 5月期末一括の年間配当は前期比25円増の57円で配当利回りは4%超。AI(人工知能)技術の急速な発展を背景にハイクラス人材への企業ニーズは強く事業環境には追い風が継続中だ。

 ビタブリッドジャパン(542A=1056円)は、4月に初値1301円で東証グロースにIPOした健康美容関連の商品企画・開発・販売を展開する企業。14日発表の今2027年2月期第1四半期(3~5月)営業利益は4億4200万円で、前期比7・6%増を見込む通期の営業利益予想11億円に対する進捗率は40%超と好スタート。主力商品である糖や脂肪の吸収を抑える「ターミナリアファースト」が好調持続。無配だが、16日には、27年2月末時点の株主から自社サイトでの商品購入時に利用できるポイントを付与する株主優待制度新設を発表し、株価切り返しに弾みが付いている。

 梅乃宿酒造(559A=1232円)は、4月に初値900円で東証スタンダードにIPOした高市首相お膝元の奈良県に本社を置く酒造メーカーで日本酒リキュールを主力に、日本酒、梅酒などを国内外で販売している。海外での日本酒ブームを追い風に輸出比率が約3割に拡大していることに加え、2月には主力商品の価格改定を行い業績は絶好調。集計中の2026年6月期業績は売上高30億1900万円(前期比12・4%増)、営業利益4億8200万円(同52%増)で営業利益は2期ぶりの最高益更新を見込むが、第3四半期(7~3月)営業利益は4億6200万円で、通期予想に対する進捗率は95・8%に達し、8月10日本決算発表で上振れ着地の可能性が高い。
(株価は21日終値、次回は三枝裕介氏です)