【今週は三枝裕介氏】日経平均株価は相変わらず上値の重い展開が続いているが、これは同指数への寄与度の高い半導体やハイテク関連銘柄の売り圧力が強いためだ。それら企業の業績自体は引き続き良好なため、リバウンドを待ち構えるのも戦略の一つだが、一度調整に入った銘柄が再び上昇トレンドに回帰するのは時間が必要だ。
一方で、足元ではさまざまなセクターの中から高値を更新する銘柄が散見されている。AI(人工知能)や半導体といった銘柄ばかりに固執するのではなく、ここは弱い銘柄からはいったん撤退し、強い銘柄につく場面ではないだろうか。
特に上昇が目立っているのが海運セクター。背景には、ホルムズ海峡の事実上の閉鎖による海上輸送運賃の上昇がある。東証プライムに上場する海運大手3社の日本郵船、商船三井、川崎汽船は25日に揃って上場来高値を更新している。基本的には3社とも似たような株価推移になっているが、株価指標的に割安な商船三井(9104=7214円)を狙ってみたい。なお、海運大手3社については、直近で国内外の証券会社の目標株価引き上げが相次いでおり、これも好材料だ。
東証プライムの日本空港ビルデング(9706=5848円)は、羽田空港の国内および国際線ターミナルの家主。家賃収入や施設利用料収入のほか、免税店舗も展開している。7日に発表した第1四半期決算では、営業利益が前年同期比40・7%増で着地。期初に発表した予想を上回って進捗しているものの、通期業績は据え置いたままだ。第2四半期以降の決算発表では、上方修正も期待できそうだ。
なお、24日には、金融機関など既存株主12社による1002万8400株の売り出しが発表されたが、同時に売り出しに伴う需給緩和を目的に最大350万株の自社株買いを発表した。株式市場はこれを好感した動きとなっているようだ。
東証プライムのM&Aキャピタルパートナー(6080=4235円)は、独立系M&Aの仲介大手。直近では、高単価の大型案件の成約を背景として案件単価が上昇。今後も大型案件を含む多数の案件成約を見込んでいることから2026年9月期通期業績の上方修正に加え、増配を発表したばかりだ。
株価は派手な動きはないものの、4月以降は緩やかな右肩上がりで上昇し、25日は年初来高値を更新した。週足チャート上でも上昇のシグナルとされる「ゴールデンクロス」が示現したばかり。外部環境にも左右されにくい内需系の銘柄として注目したい。
(株価は25日終値、次回は天野秀夫氏です)













