元日本代表監督のフィリップ・トルシエ氏(71)が、北中米W杯決勝トーナメント1回戦のブラジル戦で悔し涙をのんだ日本代表MF田中碧(27=リーズ)を擁護した。

 途中出場の田中は、1―1で迎えた後半終了間際にペナルティーエリア手前でボールを奪われ、FWガブリエル・マルティネッリ(アーセナル)に決勝点を決められた。痛恨のミスを巡り、SNSでの誹謗中傷問題にも発展した。

 トルシエ氏はYouTube「オフィシャルしずてつストア」にゲスト出演し、森下登志美社長と対談。今大会は代表常連のMF南野拓実(モナコ)、MF三笘薫(ブライトン)、MF遠藤航(リバプール)がケガでメンバー入りを果たせず、MF久保建英(レアル・ソシエダード)も初戦のオランダ戦で左ヒザを負傷した。

 トルシエ氏はブラジル戦の敗因について「後半に入ってすぐ、主力選手たちに疲れが見え始めていました。途中出場した選手が、攻撃面で流れを変える力を十分に発揮できなかった」と振り返った。

 そして名将は田中がボールを奪われたシーンにも言及し「サッカーにミスはつきものです。ミスをゼロにすることはできません。田中選手だけを責めるべきではありません。彼自身も非常にいい試合をしていたと思います」と庇護。「あのプレーは試合の流れの中で起きた出来事でした。ブラジルのような相手は、わずかなミスも決して見逃しません。だからこそ、世界トップレベルのチームなのです。私は日本の前半の戦いをもっと評価すべきだと思っています」と、強豪相手に堂々の戦いを見せた日本イレブンをたたえた。

 その上で代表選手たちに対して「今回の敗戦を、さらに成長するための経験にしてほしいと思います。敗戦から学び、何が足りなかったのかをしっかり分析してください。そして改善を続ければ、必ずもっと強いチームになります。決して諦めないこと。それが最も大切です。仲間を信じ、監督を信じ、自分たちのサッカーを信じてください。私は日本代表がこれからさらに成功すると確信しています。頑張れ日本!」と心強いエールを送った。