阪神は30日の中日戦(甲子園)で延長10回、3―2でサヨナラ勝ち。ヤクルトと並んで首位に浮上させる立役者となったのは、左翼席へ劇的な19号ソロを叩き込んだ森下翔太外野手(25)だった。
同点のまま延長戦に入り、一死無走者で打席を迎えると、5番手の守護神・松山が2球目に投じた147キロのフォークをとらえ、聖地が歓喜に揺れた。6回にも同点ソロを放っていた森下は今季2度目の1試合2本塁打で、5月20日の中日戦(甲子園)以来、こちらも2度目となるサヨナラ弾となった。
試合後の森下は「(フォークが)高めに浮いたところをうまく打てた」と淡々。状態は決して万全ではないといい「朝の感覚は自分の中でも微妙だった」と明かしながらも試合中に修正し「引き出しが増えたんで、必然的にいい形にはなっているかなと思います」と進化を口にした。
森下の価値をさらに高めているのが、甲子園で放つ本塁打だ。球場が広いだけでなく、勝負どころで放たれる一発はチームとスタンドを埋め尽くすファンを一気に突き動かす力を秘めている。
その評価はすでに海の向こうにも届けられている。MLB関係者の一人は「こちらの想定以上の進化だね。以前は目いっぱいスイングしてスタンドに届くイメージだったが、今はとらえれば確実にスタンドに運ぶ力を感じる。この成長曲線で能力が伸びてくれば、メジャーの155キロ以上で動くボールにも振り負けない打者になるでしょう。佐藤輝明だけじゃなく、各球団、森下もマークしてますよ」と注目度の高まりを明かす。
森下本人も「甲子園で打つホームランと他球場で打つホームランは、自分の中では意味合いが違う。ホーム球場で打つことの価値は高い」と力を込めた。
チームとしても6月は8勝10敗と苦しんだが、最後の試合を白星で締めくくれたことは大きい。森下は自身について「(調子が)落ちる時も絶対来る。その時になるべく波をつくらない」と話したものの、チーム全体にも通じることだ。
主力打者として浮かれず、ここぞの場面で結果を残す。森下が聖地の夜に打ち上げた大輪の花火が、虎の7月攻勢への呼び水となりそうだ。












