ソフトバンクは24日のオリックス戦(みずほペイペイ)に8―5の逆転勝ちを収めた。

 初回に正木の8号先頭打者弾で先制。直後に一時逆転を許したが、1―3で迎えた2回に相手先発・田嶋の乱調に乗じて5点を奪い、試合をひっくり返した。4回には近藤の貴重な16号ソロで中押し。7―4で迎えた6回には、周東の犠飛で追加点を奪い流れを渡さなかった。これで今季のオリックス戦は通算3勝6敗。黒星先行の難敵で、前日のカード初戦に完封負けを喫していただけに価値ある連敗阻止となった。

 吉報に応える鮮やかな逆転勝利だった――。この日、球団の親会社であるソフトバンクグループ(SBG)の定時株主総会が東京都内で開かれた。孫正義オーナー(68)が会長兼社長としてけん引するSBGは、2026年3月期連結決算で過去最高の純利益5兆円を突破。世界的ビジネスリーダーはかねて60代で事業を継承する考えを示していたが、人工知能(AI)事業拡大に注力することを念頭に「あと10年か、15年は頑張る」と方針転換を表明した。

「本当にありがたい」「心強い」。球団内から喜びの声が上がるのも当然だった。小久保監督や多くの選手がリスペクトする存在。第一線での〝現役延長〟は、球団にとって大きな意味を持つ。株主総会を前に「俺はやるぞ。あと50年は生きたい」と漏らしていたという孫オーナー。ビジネスと野球の両方で「世界一」を掲げている。本業での底知れぬ野心は、野球へも波及するはずだ。「カネは出すが、口は出さない」を地で行く野球愛あふれる男の引退撤回が、常勝軍団のさらなる繁栄を力強く後押しすることは言うまでもない。

 王会長への深い敬意あってこそだが、その気になればメジャー球団を保有できる世界的経営者が、九州・福岡を本拠地とするホークスに愛情を注ぎ続ける意義は改めて大きい。