やはり晴れ男だったのか。長野県下伊那郡阿南町にある安倍神像神社で安倍晋三元首相の銅像の除幕式が8日に開催。安倍昭恵夫人が訪れるなど日本初となる安倍氏の銅像お披露目に約150人が集まった。前日は大雨だったというが、宮司の佐藤一彦(素心)氏によると、除幕式の時だけ晴れたという。

 佐藤氏は拉致問題に取り組むなかで安倍氏と交流を深めていた。2022年の安倍氏の死を受けて、鎮魂のために23年に私費を投じて安倍氏を祀る同神社を建立。佐藤氏は奈良県吉野の吉水神社名誉宮司でもあったが、長野に移住していたためこの地での神社建立となった。

 銅像は安倍氏が右手を高く掲げるポーズをしている。175センチと実際の身長と同じ。土台は1メートルだ。佐藤氏は「除幕式前日は大雨が降っていました。除幕式は野外ですからどうなるものかと心配していたら、ちょうど儀式の間だけ天気がよくなった。昭恵氏も驚いていた。こういうことってあるんですねえ」と振り返った。安倍氏は生前から政界で晴れ男として知られていたが、この日も関係者を驚かせたようだ。

 昭恵氏は「南アルプスが見えるところに銅像を建ててもらって主人も喜んでいるのではないか」と話していたという。「安倍氏が楠木正成を好きだったという話もされ、(佐藤氏が名誉宮司を務める吉水神社が吉野にあることから)後醍醐天皇が結びつけてくださったのでしょうとおっしゃられた。ブラジル帰りで疲れているのに、最初から最後まで参加していただきうれしかった」(佐藤氏)

昭恵夫人もあいさつに立った(佐藤一彦のフェイスブックより)
昭恵夫人もあいさつに立った(佐藤一彦のフェイスブックより)

 神社建立から除幕式まで約3年かかった。日中関係の悪化から、「今、銅像を作るのはよくない。タイミングが悪い」と忠告する意見も寄せられたという。反安倍感情から銅像にイタズラされかねないというわけだ。佐藤氏は「台湾やトルコには安倍氏の銅像があるのに日本にはない。建てなきゃだめだ」と、むしろ銅像設立の必要性を感じたという。

 高市早苗首相も「よき日に尊敬する安倍元首相の銅像を建てていただきありがとうございます」と除幕式にメッセージを寄せたという。「今はバッシングばかりで高市氏は来ることができないでしょう」と高市氏が置かれている状況をおもんぱかりつつ、佐藤氏は「いつか安倍氏の銅像が47都道府県に建つことを夢にしております」と次なる目標を語った。