ヤンキースのレジェンドが、ついに〝動け〟と号令をかけた。米メディア「ヘビー」は8日(日本時間9日)、元ヤンキース内野手で「Aロッド」の異名を持つアレックス・ロドリゲス氏(50)が、米スポーツ専門局「FS1」の番組「ファースト・シングス・ファースト」で古巣にトレード補強を促したと報じた。

 主砲のアーロン・ジャッジ外野手(34)の離脱と4~6週間後の再検査、ブライアン・キャッシュマンGM(58)が緊急補強に慎重姿勢を示したことはすでに波紋を広げているが、Aロッドの見立ては違う。勝負の年なら、待つだけでは足りないというわけだ。

 同メディアによると、ロドリゲス氏が名前を挙げた一人が、アストロズのジェレミー・ペーニャ内野手(28)。攻守で計算できる存在として、打線と内野の厚みを一気に増すカードになり得る。もう一人が同じくアストロズのジョシュ・ヘイダー投手(32)だ。ロドリゲス氏は救援左腕にも注目すべきだとし、この2つの動きが理想に近いとの考えを示した。主砲の穴を一人で埋める発想ではなく、攻守と終盤力を同時に底上げする処方箋である。

アストロズの左腕ヘイダー(ロイター)
アストロズの左腕ヘイダー(ロイター)

 特にヘイダーは6度のオールスター選出を誇る球界屈指の救援投手。ブルワーズ、パドレスを経てアストロズに所属し、通算470試合以上で34勝31敗、防御率2・62の実績を残している。昨季はヒューストンで29度のセーブ機会のうち28度を成功させ、防御率2・05。ただし、8月に左肩関節包の損傷で負傷者リスト入りしており、獲得には健康面と対価の見極めも不可欠になる。

 ヤンキースは同日、敵地クリーブランドでガーディアンズに延長10回7―5で競り勝った。ベリンジャーが決勝の2点打を放ち、ゴールドシュミットも3打点で存在感を示した。これで39勝26敗。ア・リーグ東地区では首位レイズとゲーム差なしの2位につけ、直近10試合も6勝4敗と踏みとどまっている。

 だからこそ、補強論は消えない。ジャッジ不在でも勝てた一夜は救いだが、10月まで勝ち切る保証にはならない。現有戦力で耐えるのか、Aロッドの警鐘に耳を貸して、市場へ踏み込むのか。沈黙の名門に、外野からの圧力は強まるばかりだ。