〝奇跡の入賞〟の裏にあった3兄弟の絆とは――。スノーボード男子ハーフパイプでミラノ・コルティナ五輪7位の平野歩夢(27=TOKIOインカラミ)が15日、都内で行われた「ユニクロ」のトークショーに参加した。これまでは4年後のフランス・アルプス地域で開催される五輪を目指す意向を示していたが「これからゆっくりする時間も取れると思うので、そこで自分の考えを整理したい」と心境の変化を語った。

 前回北京大会の金メダリストは、兄・英樹さん(30)の影響を受けて4歳でスケートボードとスノーボードを開始。今年1月のW杯で股関節や鼻骨など複数箇所を骨折しながら五輪に強行出場し、7位入賞を遂げた。

 現地で見守った兄によると、直前のケガから本番まであえて連絡を取らなかったという。その理由を「歩夢のケガの状況と五輪の短いスパンで考えて。自分が一言かけるというよりは、今に集中してもらって現地で会うような形がいいのかなと」と明かす。

 また北京五輪で同種目9位の弟・海祝(23=TOKIOインカラミ)も、大舞台を間近に控える兄の心境を考慮。「自分もほぼ一回も連絡することなく、第三者から話を聞くような感じだった。お兄ちゃん(英樹さん)が言った通り、自分たちがどうにかできるような問題ではない。自分たちがごちゃごちゃ言うことも、変にストレスになるかなと」と説明した。

 2人の心遣いに歩夢は「自分のことしか考えられない状況を察して、近くで一番見てきた人ほど、あえて距離を取ってくれているのが伝わった」と感謝。家族との強固な信頼関係が、意地の上位フィニッシュにつながったようだ。