ドジャースは26日(日本時間27日)からダイヤモンドバックスを本拠地に迎えた開幕3連戦を全勝で飾り、ワールドシリーズ3連覇に向けて好発進した。昨季限りで生え抜きのレジェンド・カーショーが引退し、現在のチームの象徴は二刀流スーパースターの大谷翔平投手(31)だ。伝統ある名門球団が日本選手に〝制圧〟されている現状を地元のファンたちはどう見ているのか? リアルな生の声は――。
この日の一戦は1点を追う8回にスミスの2号2ランでひっくり返し、3試合連続で逆転勝ち。最高のスタートを切った一方、現在の主力野手は大谷やタッカー、ベッツ、フリーマンら他球団で一定以上の成績を残して加入した〝外様組〟で構成されている。投手陣の核をなすエースの山本由伸投手(27)やスネル、グラスノー、佐々木、そして新守護神のディアスらも同様だ。
豊富な資金力を背景にMLBで無双を続けるドジャースは、他の29球団のファンからすっかり「悪の帝国」のレッテルを貼られている。MLB公式サイトが発表したユニホームの売り上げランキングでも大谷と山本が全米の1位と2位を独占。もはや日本市場に依存しなくても両者の人気が突出していることは明らかだ。
MLB150年の歴史の中でもドジャースは、もう一つの老舗人気球団・ヤンキースと長く覇権を争い続けてきた名門。「外国人選手」である大谷がチームの顔を務めていることに、ファンが違和感や反感を覚えることはあるのだろうか。ドジャー・スタジアムやスポーツバーに集まったファンたちの声に耳を傾けると、ロサンゼルスという街が持つ特有の価値観が浮かび上がってきた。
「ショウヘイはスーパースターよ。ツーウェー(二刀流)だなんてクレイジーすぎてアハハって感じね。ルックスもいいし私も大好き」と語ったのは30代の女性。「アジア人だからって、それが何なの? ここはロスよ。ヒスパニックも多いし、リトル・トーキョーもコリアン・タウンも大昔からあるでしょ!?」と言う。
米国は俗に「メルティングポット(人種のるつぼ)」とも呼ばれているが、特にロサンゼルス市は人口の過半数が中南米やアジアからの移民によって構成されている。さまざまなバックグラウンドを持つ人たちが長い時間をかけて溶け合ってきた街だけに、〝外様〟という概念自体が米国内でも特に希薄だという。
別の40代女性も「私は学生時代、好きだった(中南米系)選手のインタビューでスペイン語を勉強したの。日本語も最近は少し覚えたの。『ガンバリマス』とか」と笑った。
カーショーのユニホームを着ていた30代の男性は根強い〝金満批判〟について「まあ、金でどんな選手でも買えるってのは最高だよな。俺たちはズルしてるよ(笑い)。オオタニのおかげでスポンサーも増えたし」とやや自虐ぎみに笑う。
「でも、OKだろ。ドジャースだってひと昔前まではポストシーズンで負けてばっかりの時代が長く続いていたから今はハッピーさ。カーショーの引退はもちろん寂しいよ。でも、一番大事なのは勝つことだろ。今年も? そりゃいけるだろ」
生え抜き選手への執着や〝古き良き時代〟への郷愁よりも大切なのは今、自分が応援しているチームが強くてハッピーであること。現実的でしたたかなのは、ドジャースもドジャースファンも同じのようだ。












