ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケートペアで金メダルの〝りくりゅう〟こと三浦璃来(24)、木原龍一(33=ともに木下グループ)組は〝タフさ〟もケタ違いだった。銀メダルの団体はショートプログラム(SP)、フリーともに出場。今大会はフル回転を見せた金メダル候補が個人戦で苦戦を強いられたが、日本が誇る最強カップルは嫌な流れをきっちり断っていた。

〝りくりゅう〟は団体のSP、フリーともに1位の10点をマークし、銀メダル獲得に貢献。大車輪の活躍を見せると、個人戦はSP5位発進ながらも、フリーの大逆転劇で金メダルに輝いた。日本列島が歓喜に沸いた一方で、団体で金メダルに輝いた大本命が個人戦でまさかのV逸となる事態が話題となった。

 男子で世界選手権2連覇中のイリア・マリニン(米国)は団体のSPで2位の9点、フリーでは1位の10点を奪取。しかし、個人戦ではフリーで大失速してまさかの8位とメダルを逃した。約1週間の短いスパンで4回滑る負担は大きかったようで「全てをどう表現するかというプレッシャーも大きい。あらゆるプレッシャーが重なり、処理しきれないほどだった」と肩を落としていた。

 また、団体のアイスダンスでリズムダンス(RD)、フリーダンスに出場したマディソン・チョック、エバン・ベーツ組(米国)は個人戦で銀メダル。世界選手権3連覇中の絶対王者だったものの、金メダルには届かなかった。

 金メダルの最有力候補が相次いで敗れたこともあり、フィギュア関係者は大会の日程を疑問視。あるフィギュア関係者は「団体後に個人戦があると、どうしても疲れてしまう。夏の五輪だったら例えば柔道は個人戦の後に団体をやっているので、そっちの方がいいのでは」と苦言を呈した。

 疲労困憊の中での個人戦は、大波乱を巻き起こす一つの要因となった。ただ、厳しい状況下でも頂点の座を勝ち取ったのが〝りくりゅう〟の強さ。別のフィギュア関係者は「日本のペアの歴史を塗り替える快挙だった。彼らの功績は大きな意味を持つと思う」と褒めたたえた。

 日本勢のペアで初めて五輪の頂点に立った〝りくりゅう〟は、五輪特有の難スケジュールにも打ち勝っていた。