ソフトバンクの川瀬晃内野手(28)が19日に宮崎春季キャンプでの紅白戦に白組の「1番・二塁」で出場し、チーム第1号となる本塁打を放った。昨年は102試合に出場して勝負強い打撃や堅実な守備でリーグ連覇、日本一に貢献。プロ11年目でのレギュラー取りを狙う男が、早速バットで首脳陣にアピールをしてみせた。
2点を追う5回、走者を2人置いた状況で津森が投じた内角の直球をとらえた。高々と上がった打球は風にも乗り右翼席にスタンドイン。「走者を返す」という意識が生んだ鷹の実戦第1号だった。このオフは「長打力アップ」をテーマに掲げてウエートトレーニングなどに注力。「打てたら試合に出れるというのはあると思う」とこれまでつかみ取れなかった定位置取りに必要なものを分析し、鍛錬を積んできた。昨年はプロ初本塁打を含む2本塁打を記録。報道陣への対応中には、小久保監督から「晃、今シーズン(の本塁打は)なくなったな」と冗談交じりに声をかけられた。川瀬は「3本打てたら上出来」と謙虚な姿勢を見せたが、宮崎でも「(ウエートは)ほぼ毎日やっている」とレベルアップの意識は欠かさない。
そんな川瀬が「打つ、守るは当たり前」と語った上で、掲げたもうひとつのテーマが「声を出すこと」だった。元々活気ある声でチームを盛り上げる鷹の背番号0。この日も二塁のポジションから投手や周りの野手を鼓舞する声を何度も飛ばした。昨年の阪神との日本シリーズでは「内野の連携をとるだけで声が聞こえなかった」という大舞台特有の空間を経験。「キャンプで声が出ないとシーズンでは絶対声は出ない」と、プレー以外でも存在感を発揮していく。
遊撃には今宮、野村がおり、二塁には牧原大やダウンズといった面々が控える二遊間争い。二塁手の2人がWBCでチームを離れる期間は、川瀬にとってはアピールチャンスになり得る。それでも「開幕まで1か月以上あるけど、自分の中では時間がないと思っている」と悠長な様子はない。「限られたチャンスでしっかり結果を残して、自分の目標である開幕スタメンを勝ち取れれば」と意気込んだ川瀬。チームに欠かせない男が一段上のシーズンを目指す。












