米国のパム・ボンディ司法長官が「エプスタイン・ファイル」に名前が挙がった政治家や著名人300人の大物を列挙した。同時に、司法省が開示を義務付けられていた文書はすべて公開済みであると議会に伝えた。米紙ニューヨーク・ポストが15日、報じた。

 トッド・ブランシュ副司法長官とボンディ氏は、14日付で送付した下院および上院の司法委員会委員長宛ての書簡の中で、捜査方針の途中段階のやり取りのメモなど法律上の理由で公開できない特権対象の資料は非公開のままであると説明しつつ、エプスタイン・ファイルに登場する政府高官や〝政治的影響力を持つ人物〟のリストを示した。

 両氏は「司法省は『9つのカテゴリーのいずれかに関連する』すべての『司法省が保有する記録、文書、通信および捜査資料』を公開した」と書いている。

 リストに含まれる300人の中には、トランプ大統領夫妻、オバマ元大統領夫妻、クリントン元大統領夫妻、カマラ・ハリス氏、ビル・ゲイツ氏、ビル・コスビー、ロバート・デ・ニーロらが含まれる。

 そのほか、ヘンリー王子、ウディ・アレン、マーク・ザッカーバーグ氏、ブルース・スプリングスティーン、イーロン・マスク氏、ヨハネ・パウロ2世、ナンシー・ペロシ氏、U2のボノ、ビヨンセなどの名前も挙がっている。

 ただし、ファイルに名前が記載されていることは、不正行為やジェフリー・エプスタイン元被告との直接的接触を意味するものではない。

 数人については、エプスタイン氏またはその共犯者ギレーヌ・マクスウェル受刑者と「直接メールのやり取り」があったとされる一方、他の人物は「ファイルの一部に言及されているだけで、表面的にはエプスタインおよびマクスウェル事件とは無関係」と説明されている。

 司法省が昨年11月の「エプスタイン・ファイル透明化法」に基づき、順次公開しているエプスタイン・ファイルには、エプスタイン氏の人身売買や金融活動に関連した疑惑のある組織の詳細や、エプスタイン氏や関係者を捜査していた連邦当局者の内部メールなどが含まれている。

 司法省によると、数百人の弁護士チームが約600万ページに及ぶ文書を精査し、350万ページ以上を公開した。

 非公開とされた文書には、「審議過程特権」「作業成果物特権」「弁護士・依頼者間特権」に該当する資料が含まれる。また、被害者の氏名や個人情報は黒塗りされた。