完勝だけど…。米総合格闘技イベント「UFCファイトナイト」(7日=日本時間8日、ネバダ州ラスベガス)で、フライ級8位の堀口恭司(35)が同級6位のアミル・アルバジ(32=イラク)に完勝。この試合を〝バカサバイバー〟こと青木真也(42)が忖度なしにぶった切った。
圧巻の勝利だった。序盤から鋭い打撃をヒットさせ続けた堀口は、組みつきたいアルバジを全く寄せつけない。終わってみれば一度のテークダウンすら許さず、危うかったのは1ラウンド(R)に相手のパンチを受けて一瞬尻もちをついた場面くらいのもの。最終3RにはKOこそ至らなかったものの、顔面流血に追い込みヒザをグラつかせ判定3―0で勝利し、フライ級王者ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)への挑戦に意欲を見せた。
この内容に青木は「ステップワークを上手に使ってテークダウンにいかせなかった。やっぱり、堀口さんは打撃のコントロールがめちゃくちゃ強いな」と声をしゃがれさせる。文句のつけようのない試合運びに「堀口さんが強すぎるもんだから、アルバジの打たれ強さが出るっていう…。もう、最高のプロレスだったと思うよ」と得意のセリフで絶賛した。
だが、続けて「でも、平良達郎だったら1Rで決めてたと思う」と、同じベルトを狙うフライ級3位の〝超新星〟平良の名をわざわざ挙げて比較だ。その上で「堀口さんの活躍によって、平良達郎の強さが分かる状況になってるっていうのが、俺には興味深いんだよね」とメガネを光らせた。
そして青木は、堀口がアルバジを仕留めきれなかったことに注目する。その一つ目の要因を「堀口さんはオールラウンダーで(一本やKOを)取らなくても勝てるんだよ。だからこそ安全運転しちゃうというか」と指摘だ。さらにUFCの現状を「全体のレベルが上がりすぎて〝ディフェンスの競技〟になっちゃってるんだよ」と分析する。
現在のUFCは一本やKOを取られないようにしながらポイントを奪って勝ちにいく戦術が主流になっているとして「ただ、そうなると試合がつまらなくなるじゃん。だから『フィニッシュしたら一律のボーナスを出す』っていう流れになったわけ」とズバリ。これを踏まえ「で、堀口さんもその流れに乗って〝しょっぱく〟なってるんだよ。そして、だからこそ、この〝ディフェンスの時代〟に一本を取る平良達郎の強さが浮き出るんだよね」と断じた。
なぜこの人は、快勝にも何かを言わないと気が済まないのだろうか。この日も老害ぶりをいかんなく発揮した青木は最後に「もし堀口さんが1Rでぶっ飛ばしていたら、UFCの中でもタイトル挑戦待望論が出てきたと思う。ただ、この結果だとやっぱり平良だと思うよ」と今後のタイトル戦線を占い、自転車で新宿方面に走り去るのだった。













