日本人初の偉業達成も待ったなし!? 米総合格闘技イベント「UFC323」(6日=日本時間7日、ネバダ州ラスベガス)で、UFCフライ級5位の平良達郎(25)が同級2位のブランドン・モレノ(32=メキシコ)に2ラウンド(R)2分24秒で圧巻のKO勝ちを収めた。この結果には、へそ曲がりの〝バカサバイバー〟こと青木真也(42)も脱帽。大絶賛とともに、悲願の王座奪取に太鼓判だ。

 平良は2Rの早々に組みついて倒しマウントを奪うことに成功。バックを取ると、うつぶせになったモレノにパウンドの雨だ。なすすべがない相手の動きが止まるとレフェリーストップ。TKO勝ちが告げられた。

 元同級王者に完勝の平良は「アイム・ハッピー・センキュー!」と喜び爆発。その後の同王座戦では王者アレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)が開始早々に腕を負傷し、ジョシュア・ヴァン(ミャンマー)に敗北。新王者が平良との王座戦に意欲を見せて、対戦が決定的となった。

 この結果に青木は「日本人初のUFC王者誕生に王手だな。それも、ほぼ半分手にかかっていると言ってもいいよ」と声をしゃがれさせる。その理由として、まず平良の成長を挙げた。

「俺は、今回の相手は平良にとって相性がめちゃくちゃ悪いと思ってたんだ。組み技のディフェンスができて打撃もレスリングも強い。つまりUFCフライ級で一番のオールラウンダー。それをちゃんと超えたのは本当にすごいよ」と嫌みや皮肉を忘れて熱弁だ。

ブランドン・モレノ(右)の動きを打撃で封じる平良達郎(©Zuffa LLC/UFC)
ブランドン・モレノ(右)の動きを打撃で封じる平良達郎(©Zuffa LLC/UFC)

 さらに「何がすごいって攻略の仕方だ。特別な策じゃなくて、単純な強さで攻略したから」と舌を巻く。特に相手の片脇に互いが腕を差し込んだ「四つ組み」での抜群の強さを指摘。「四つ組みにつなげれば必ず勝てるっていう自信があるんだと思う。もちろん、モレノもそれを分かってディフェンスはしていた。それなのに捕まえてフィニッシュしたんだからあっぱれだ」。これを踏まえて「俺が修斗時代から『物が違う』って言ってただけあるな。やっぱり俺の見る目は違うな」と自画自賛した。

 王者交代も追い風になる。青木はパントージャよりもヴァンの方が平良には相性がいいと断言。「(新王者は)組み技のディフェンスがそんなに強くないから。平良さん的には『普通に四つ組みしちゃえばいける』っていうのがあるだろう。まさに〝ごっちゃんし〟」と説明。「いいプロレスだった。ここまでくると黒幕がいるとしか思えない。それもGLEATよりハイレベルな黒幕だ」とメガネを光らせた。

 最後に「この後はRIZIN AWARDに行かなきゃいけないんだ。俺は旗揚げ戦のメインイベンターだからな」。だが「会場? 知らない。招待? なにそれ…」と悲しい現実を口にすると「どうなってるんだ!」とペットボトルを投げて、あさっての方向に自転車で走り去った。