6日開幕のミラノ・コルティナ五輪で、リベンジに燃えているアスリートがいる。スノーボード男子ハーフパイプ(HP)の平野流佳(23=INPEX)は、2022年北京五輪で無念の12位。悔しさを味わってから、4年の月日を経て大きく進化を遂げた。取材に応じたスノーボーダーは、北京五輪で得た学びを金メダルにつなげる構えだ。

 北京五輪は予選を3位で通過しながらも、決勝は最下位の12位に沈んだ。大舞台ならではの雰囲気にのみ込まれた経験は、大きな教訓となっている。

 平野 北京五輪は終わってから、メンタル面というか、大会前の挑み方みたいなのが変わった。追い込まれていく感じがめちゃくちゃ嫌だったので。たしか本番で3本ともこけたことは今までなかった。追い込まれていく感じが初めてだったので、あれは良くないなと思って、気楽に滑った方がいいと思うようになりました。

 ミラノ・コルティナ五輪は予選で2回、決勝では3回の試技を行い、それぞれ最も高い得点が採用される。北京五輪の決勝で動揺した反省から、現在は「失敗しても次がある」というメンタリティーで試合に挑んでいる。

 平野 北京五輪は1本目でこけた時点で「なんかやばいな」と思い始めていた。1本目は「これは決められるでしょ」みたいなルーティン(演技構成)でこけたので、結構焦って追い込まれていった。3本目を滑る時には全然決められる気がしなかったので、考えすぎるのもよくないなと思った。今は2本失敗しても3本目で決めて逆転みたいな試合もあって、その時は追い込まれているというよりは「次は決められるでしょ」と思って滑っていたので、そういう気持ちで滑った方が自分はうまくいくなと思います。

 HPの日本勢は連覇を狙う平野歩夢(TOKIOインカラミ)、戸塚優斗(ヨネックス)も金メダル候補。日本史上2度目となる五輪での表彰台独占に期待が集まるが、自然体を貫いている。

 平野 プレッシャーはあるけど、あまり気にしない方がいいのかなと思っている。ゴールをメダルにするよりかは、自分の一番いい滑りをすることを目標にしていれば、他の選手は関係ない。自分がやりたいことをやるだけみたいな、そう思っている方が気が楽ですね。金メダルが目標ではあるけど、自分の一番やりたいルーティンを決める、完璧に決める、過去最高の滑りをしたいと思っています。

 ミラノ・コルティナ五輪でのルーティンはすでに決定済みで、トリプルコーク1440(斜め軸に縦3回転、横4回転する技)の連続技などを投入する予定。唯一無二のパフォーマンスを、イタリアの地で見せつける準備はできている。

☆ひらの・るか 2002年3月12日生まれ。大阪府出身。両親の影響で7歳から本格的に競技を始める。19年世界選手権、20年ユース五輪で優勝。22年北京五輪は12位。26年ミラノ・コルティナ五輪は自身2度目の五輪となる。25年世界選手権は2位。W杯は昨季に種目別3連覇の快挙を達成した。太成学院大時代は自身の入学がきっかけでスキー部が創設された。166センチ。