「ロス・トランキーロス・デ・ハポン(LTJ)」の内藤哲也(43)が、新日本プロレスを退団する高橋ヒロム(36)に越境エールを送った。ヒロムを練習生時代から近くで見てきた内藤は、新たな夢に向かって一歩を踏み出した弟子を応援。その一方で生え抜きの主力選手の離脱が相次ぐ古巣マットにも緊急提言だ。
新日本に激震が走ったのは3日だった。ジュニアヘビー級の顔として活躍していた生え抜きスター・ヒロムが、11日大阪大会を最後に退団することが発表された。ヒロムは新たな夢を追い求めての「スーパーポジティブ退団」と説明している。
練習生時代のヒロムを指導し、「ロス・インゴベルナブレス・デ・ハポン(LIJ)」でも長年共闘した師匠の内藤は本紙の電話取材に応じ「新日本プロレスへのこだわりが強かったですからね、彼は。離れる姿は想像できなかったですし、寂しいですね。まあそれは俺もそうだったのかもしれないけど」と率直な気持ちを告白。「彼のなかで他の選択肢が生まれてきているという状況は聞いていました。かといって俺から『こうした方がいいよ』みたいなことは言ってないですけどね。一歩踏み出したんだな、というのが正直な感想。その踏み出した一歩を、俺は応援したいです」と弟子の決断を支持した。
昨年5月の自身の退団に続き、今年はEVIL、そしてヒロムと主力選手の退団が相次いでいる。内藤は「辞めた俺が言うのもなんですが」と前置きつつ「ある程度目標を達成したら次のステージへ…というのは自然の流れなのかもしれないけど、いろいろな選手がこのリングを離れていく現状は本当にそれだけが理由なのか。その辺を新日本プロレスには真剣に考えてほしいですね」と問題提起。「これだけの、しかもこだわりを持っていた選手たちがいなくなる現状は何が原因だったのか究明しないと、来年、再来年とさらに離脱する選手が増えてしまうんじゃないかという気はしてます」と警鐘を鳴らした。
その一方で新日本という団体の歴史は、主力選手の離脱とニュースターの誕生の繰り返しという側面もある。内藤は「危機的状況でありつつ、もしかしたら一気に好転するチャンスかもしれない。プロレス界にとって世代交代は難しい問題ですけど、上がいなくなったことで新陳代謝せざるを得ないというか、いい状況でもあるように見えるので。残っている選手には『これはチャンスだ』と思って頑張ってほしいですね」と持論を展開した。
内藤と同時期に退団したBUSHIも含め、近年の退団者は一時代を築いたLIJの元メンバーに集中している。「この10年間くらいを引っ張ってきたのは間違いなく俺たちだったので寂しい気持ちはもちろんありますが、今の選手たちには我々が築いた時代以上のものをこれからつくっていってほしいです。まあ簡単に抜けるとは思いませんけど。LTJは新しい道を歩み始めているし、彼らがどこに向かうのか、それもすごく楽しみにしています」と全方位にエールを送った。
その後もプロレス談義に花を咲かせていた内藤だったが「それにしても福島にいるとはいえ、電話取材とはずいぶん偉くなったんじゃない? そうだ、東京に帰ってきたら…」と言いかけたところで、原因不明の局地的電波障害が発生。非常に残念ながら、通話が途切れて取材は打ち切りとなってしまった。













