第102回東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)で3年連続9度目の総合優勝を飾った青学大の原晋監督が〝駅伝の意義〟について語った。

 3日の復路は6区の石川浩輝(1年)が区間3位の走りで流れをつくると、8区の塩出翔太(4年)が区間新記録の快走でリードを広げる。最後は10区の折田壮太(2年)がトップでゴールに飛び込んだ。大手町で9度宙に舞った指揮官は「1年1年の積み重ねの結果。積み重なったなというのは感じている」としみじみ振り返った。

 直近12大会で9度の総合優勝に導いた名将はかねて「世界」を意識してきた。その中で「駅伝という日本最大級のコンテンツがある。実業団駅伝も箱根駅伝も、駅伝というコンテンツをもっと盛り上げるような仕掛けをしないと、日本長距離界はダメになる」と声を大にした。

 なぜか――。それは駅伝の強化がマラソンの強化につながるからだ。「マラソンで『(日本人が)2時間3分台が出るか?』って言ったら、出ます。それは箱根駅伝の強化の流れの中で出していく。箱根駅伝はスピードがないと走れない。5000、1万メートルはそのためのスピードづくり」ときっぱり。その上で「マラソンのために5000、1万メートルを強化する、マラソンを走るために箱根駅伝をもっともっと強化する、そういう視点で議論してもいいと思う」と語った。

 だからこそ、駅伝コンテンツの地盤を強固なものにする必要がある。「実業団駅伝と箱根駅伝を強化して盛り上げていかないと、スポンサー離れが始まる。実業団の所属企業もなくなったらアスリートの受け皿がなくなる。強化できなくなると、日本長距離界がダメになる」と不安を口にした。

 直近では大迫傑(リーニン)がマラソンの日本記録を樹立。34歳での更新は偉業だが、若手の育成が急務とも言える。「彼がそれだけの記録を出してくれたことには感謝だけど、彼に追随しないといけない」ときっぱり。日本長距離界の発展へ、課題はまだまだ山積みのようだ。