大みそかの格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」(さいたまスーパーアリーナ)が目前に迫った。今年も注目カードが並ぶビッグマッチに〝バカサバイバー〟こと青木真也(42)が大ナタを振るう。今回はRIZINバンタム級王座戦と同フライ級王座戦だ。
バンタム級王座戦は、井上直樹にダニー・サバテロ(米国)が挑戦する。まず青木は、サバテロについて「要はベラトールがなくなって、UFCに行けなかった選手なんだよね。野球でいえば昔、3Aとかでは活躍するけどメジャーに上がれなくてヤクルトとかにくる選手いたじゃん。サバテロはまさに、あのイメージですよ」と声をしゃがれさせる。その上で「そういう中で活躍できない選手もいれば、日本の水が合って期待以上に活躍するオマリーみたいな選手もいるんだよね」と1991~96年にかけて阪神とヤクルトで活躍したトーマス・オマリー氏を例に説明した。
そして「サバテロがオマリーなのかどうかは正直まだ分からない。ただ、俺が好きな頑張る系のグラップラーであることは確かだ。打撃戦をやるタイプじゃなくて、テイクダウンしてコントロールするタイプ」と評価する。だが、この戦術の選手はRIZINルールで評価されにくいとして「だからルールの差で井上が勝つと思う。コントロールをするのはサバテロだけど、井上がちょっといい打撃を当てたとか〝疲労感〟で勝つような気がするんだよな。ただ、サバテロにも勝機はある。いずれにせよ、競った試合になるんじゃないかなあ」と予想。結果を「サバテロはグラウンドで押さえ込む時間をどれだけ長く作れるか。逆に井上はグラウンドの時間をどれだけ短くできるかで決まると思う」とメガネを光らせた。
最後に青木が視線を送ったのが、扇久保博正と元谷友貴が争うバンタム級王座決定戦だ。2人は今年行われた「RIZIN WORLD GP フライ級トーナメント」を勝ち抜き、タイトルもかけた大みそかの決勝戦にたどりついた。熱戦が期待されるが、青木は「これはもう、答えが出ちゃってるからさ」と2019年7月の同じ対戦で扇久保が勝利していることに注目。その上で「前回、コントロールして扇久保が勝ってるわけだよ。今回もそうなると思う。お互いグラップラーで、扇久保さんからすると、危なげないんだ。打撃でいかれる可能性がないから丁寧にいつもの固い試合をやればいいだけ」と6年前と同じ展開になることを予想した。
となれば、結果を覆すには元谷が策を講じるほかない。青木は「テイクダウンして固められる前に、何かしらの特攻が必要だ。ぶん殴るとかヒザをぶち込むとか」と提言。それでも「元谷にとってフライは、減量がきつい階級なんだよ。そのきつい減量を短い期間で3回したからダメージが半端ないはず。年齢的にも若くないしね。だからいろんな面から見て扇久保さんが有利だ」と分析するのだった。
身ぶり手ぶりを交えて語った青木は最後に「しかし、旗揚げからずっと出ている2人が10周年のタイトルマッチするのって、なんかいいよな」とめずらしく感傷的な一言。特に今大会は一度は自身の参戦の可能性も浮上しながら消滅している経緯があるだけに「なのに旗揚げ戦メインの俺はなんでそこにいないんだろう…」と寂しくつぶやくと、自転車で歌舞伎町方面に走り去っていった。












