ホワイトソックスは21日(日本時間22日)にポスティングシステムでメジャー移籍を目指していたヤクルトの村上宗隆内野手(25)を獲得したと発表した。2年総額3400万ドル(約53億6000万円)で、背番号「5」に決まった。交渉期限が米東部時間22日午後5時(同23日午前7時)に迫る中、米メディアは難航を指摘していたが、新天地はシカゴに電撃決着した。
村上の移籍先が再建中のホワイトソックスに決まった。恩師で今季までヤクルトで指揮を執った高津臣吾氏がメジャー1年目の2004年と翌05年の途中まで在籍していた古豪だ。24年にMLB史上最多の121敗を記録、今季もリーグワーストの102敗を喫し、ア・リーグ中地区最下位に沈み、“最弱球団”と揶揄されている。
チーム打率2割3分2厘は両リーグ28位、165本塁打、長打率3割7分3厘、OPS6割7分5厘はいずれもア・リーグ15球団中14位と長打力不足のチームにとって、村上は最高のピースだ。
村上はヤクルトでの8シーズンで、通算246本塁打を記録。19年に19歳で36本塁打を放ち、新人王を獲得した。22年には日本人選手最多の56本塁打を放ち、打率3割1分8厘、134打点で史上最年少の3冠王に輝いた。今季は右脇腹を痛めた影響で、出場は56試合にとどまったものの、22本塁打、打率2割7分3厘、長打率6割6分3厘と存在感を発揮した。
11月7日にポスティング申請を行い、全30球団との交渉が解禁された。米移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は8年総額1億8000万ドル(約284億円)の超大型契約を予想。しかし、守備と三振率の高さが懸念され、評価は急落。市場の停滞も影響し、移籍先は決まらなかった。
その結果、ホワイトソックスと前評判を大きく下回る金額での契約となったが、村上にとってはプラスだ。交渉で懸案の一つであったと思われる守備位置について遊撃手は7月にデビューした23歳のモンゴメリー、二塁手は25歳のソーサが“レギュラー”だが、一、三塁は固定されていない。26歳のバルガスが併用されていた。出場機会は確保できる。
また、年俸1700万ドル(約26億8000万円)はロベルトの1800万ドル(約28億4000万円)に次ぐ、球団2位だが、契約のプレッシャーはほぼなし。常勝球団や大都市球団のようなピリピリした環境とも無縁だ。米スポーツ専門局「ESPN」のジェフ・パッサン記者は自身のX(旧ツイッター)で「村上はより低額の長期契約を結ぶ代わりに、短期契約を結び、27歳でフリーエージェントとなり、2年間の猶予期間を得て不安を払拭することになる」と分析。ホワイトソックスでの2年間を助走期間とし、大型契約を狙う計算だ。
一方、球団も村上を再建の中心として期待。バットで結果を出して2年後にFA市場に出た場合、クオリファイング・オファーを提示すれば、移籍先の球団からドラフトの指名権を手に入れることができる。つまり、村上、球団とも「ウィンウィン」なのだ。
ついに海を渡る日本の大砲。22日午前11時(同23日午前2時)に本拠地レート・フィールドで行われる会見で何を語るのか注目だ。












