ドジャース・大谷翔平投手(31)が来年3月に開催されるWBCへの参加を24日(日本時間25日)に正式表明した。これで日本代表にとって最大の懸案の一つが解消した格好。その舞台裏ではスーパースターの招集を巡り、慎重な〝駆け引き〟と計算が張り巡らされていた。
晴れて大谷の参戦が決まり、侍ジャパンを率いる井端弘和監督(50)は「大谷選手が日本代表のためにともに再び戦ってくれることをうれしく思います」とのコメントを寄せ「日本の野球ファンの皆さんがワクワクするようなチームづくりに努めて参ります」と思いを新たにした。
WBC連覇への最大のキーマンにして、大会の成功を左右する大谷の参戦決定。井端監督は今年9月に大会を主催する「WBCI」に対してMLB勢の「全員の名前を書いた」と参戦オファーを出したことを明かしていた。しかし、その後は表立った言動を控えてきた。今月行われた強化試合で韓国メディアから大谷らの参戦を問われても「頑張っています」と答えただけ。実はこの〝静観姿勢〟こそが成功への鍵だったとみられている。
大谷の出場可否はチーム編成に大きく影響する。一日も早く返答が欲しいところでグッとこらえていたのは「最終的に『出場OK』の返事が必ず来るものと信じている」(侍ジャパン関係者)と確信していたからだ。
というのも、WBCの開催にはMLB機構が携わっており、最高責任者であるコミッショナーのロブ・マンフレッド氏(67)が突出した〝改革派〟だからだ。WBCに関して「国際的な野球発展に向け、さらにその市場規模を高めていく機会」と位置づけ、2028年のロサンゼルス五輪にもMLB選手の派遣に前向き。別の日本代表関係者もこう語っていた。
「これまでの『プレミア12』などの国際大会と違うのは、WBCはMLBが主催する大会ということ。仮に日本代表で大谷、山本も出場しないとなれば〝不利益〟をこうむるのは日本だけじゃない。特に大谷は前回大会のMVPで、大会自体のシンボル・アスリートになる存在。出るか出ないかで大会の収益に莫大な影響が出ることは、MLBコミッショナーも分かっているはず」
万一、ドジャース側から大谷らの出場に「NO」を突きつけたとしても、無傷ではいられなくなるマンフレッド氏が〝待った〟をかけてくれる…との見立てだった。
井端ジャパンだけでなく、大会にとっても不可欠だった〝千両役者〟の出場表明で来春のWBCはますます盛り上がりそうだ。












