米国・WWEで引退試合を1か月後に控えたジョン・シナ(48)が、インターコンチネンタル(IC)王座を奪取。レスラー人生の最終盤で「グランドスラム」を達成した。

 史上最多17回の最高峰(世界)王座獲得を果たしたレジェンドは、12月13日(日本時間14日)の「サタデーナイツ・メインイベント」(ワシントンDC)でファイナルマッチを戦う。10日(同11日)のロウはシナの故郷マサチューセッツ州のボストンで開催され、最後の対戦相手を決める「ラストタイム・イズ・ナウ・トーナメント」がスタートした。

 オープニングではCCO(最高コンテンツ責任者)のトリプルH(ポール・レベック氏)が登場し、シナの偉大な功績をたたえた上でレジェンドをリングに呼び込んだ。異様な大歓声の中、シナは故郷のユニバース(ファン)には熱い感謝を述べたところで、IC王座とメキシコ・AAAメガ王座を保持する〝ダーティー〟ドミニク・ミステリオが現れた。

 大ブーイングにも構わず、殿堂者レイ・ミステリオの〝不肖の息子〟は「老害」「ぶっ潰すぞ」などと挑発。よせばいいのに「俺はいつでもどこでもどの時代でも、お前を倒せる」と言い切った。これを聞いたトリプルHは、その場で王者ドミニク vs シナのIC王座戦を緊急決定。試合開始と同時にドムが襲いかかりシナへの声援一色となったが、ドムも4月の祭典「レッスルマニア41」でIC王座を奪ってから、なんだかんだと半年以上もベルトを守っている。

ドミニク・ミステリオ(下)をSTF-Uで締め上げるジョン・シナ(©AbemaTV,Inc.)
ドミニク・ミステリオ(下)をSTF-Uで締め上げるジョン・シナ(©AbemaTV,Inc.)

 故エディ・ゲレロさん譲りの「ズルしていただき」戦法で、レフェリーを巻き込んでシナと丁々発止のやり取りを繰り広げる。試合は白熱の攻防となり、ドムは父の必殺技619からフロッグスプラッシュで勝負をかけた。ところがスプラッシュで圧殺されたとみられたシナは、後方に回転しながら持ち前の怪力でドムを柔道の肩車の体勢に担ぎ上げた。そのまま渾身のアティテュード・アジャストメントで叩きつけてフォール勝ち。新IC王者となった。

 シナは意外にもIC王座は初戴冠。これにより男子の主要4王座(統一WWE、タッグ、IC、US)すべてを獲得。引退1か月前にして「グランドスラム」達成者となり、「ボストン、本当にありがとう! 今夜、チャンプはここにいるぜ!」とマイクで故郷の大声援に感謝した。バックステージでも握手をかわした〝キング・オブ・ストロングスタイル〟中邑真輔、戸澤陽の日本人スーパースターを含め多くの選手、関係者に祝福された。

バックステージで中邑真輔(奥)、戸澤陽(左)らに祝福されるシナ(©AbemaTV,Inc.)
バックステージで中邑真輔(奥)、戸澤陽(左)らに祝福されるシナ(©AbemaTV,Inc.)

 また、この日始まったシナ引退試合の相手を決めるトーナメント1回戦で、中邑が〝ケルティック・ウォリアー〟シェイマスと対戦。得意のキック攻撃からダイビングニードロップで攻めまくり、ブローグキックもスリングブレイドで切り返した。シェイマスもパワー全開で反撃して激闘となったが、最後はキンシャサをかわされた中邑がスピンキックを決めるも、電撃のブローグキックをくらって3カウントを献上。奮闘及ばす1回戦敗退となった。

 この日のロウは「ABEMA」にて放送された。