〝ゴールデンボーイ〟となれるか。開幕まで約3か月となった2026年ミラノ・コルティナ五輪で金メダルを期待されるのが、スノーボード男子ビッグエア&スロープスタイルの木俣椋真(23=ヤマゼン)だ。22年北京五輪はあと一歩で代表を逃すも、25年世界選手権ではビッグエアで金メダルを獲得した。悔しさを力に変えたスノーボーダーが本紙のインタビューに応じ、祭典への思いを激白。今月末から始まるW杯で弾みをつけ、悲願を成就させる覚悟だ。

 昨季はW杯で予選落ちも経験するなど、苦しい時間が続いた。それでも、世界選手権では超高難度のエアを成功させて金メダル。最高の形でミラノ・コルティナ五輪のプレシーズンを締めくくった。

 木俣 北京五輪前のシーズンも調子悪くて、同じ感じかと思っていたけど、違う形で終われてよかったです。昨季は今までできていたことがなかなかできなくて、自分の力を発揮できない状態が続いていたけど、最後は自分の力を引き出せたというよりは、戻ってきた感覚でしたね。最後の最後で今季につながる成績が出せたので、ここから流れに乗りたいし、今季はまだ五輪の代表に決まっていないので、これからが大事になってくると思います。

 昔から五輪の舞台に強い憧れを抱いてきた。4年前は勝負弱さが露呈し、涙を飲んだ。だからこそ今季は心技体で進化を遂げた姿を見せつける。

 木俣 前回はギリギリで五輪に行けなかったので、今は本当にミラノ五輪だけを見ています。確実に前よりは強くなっていると思うし、さすがに同じ失敗はできないかなと思っています。最近は技とかよりもメンタルが大事なのかなと。五輪はどんな緊張が来るか全然わからないので、いかに自分らしくやるかだと思っています。普段のW杯は慣れているけど、自分の滑りを出せるようにW杯から調整していって、自信満々な状態で臨みたいですね。

 ミラノ・コルティナ五輪は3大会ぶりに欧州で行われる祭典となる。時差や言語など障壁もある中での一戦だが、過度な心配はしていない。

 木俣 場所とかはそんなに気にするタイプではなくて、どこに行っても「めっちゃ嫌だな」みたいなことはないので、考えすぎないようにしています。「五輪だから」みたいな特別な考えは抱かない方がいいと思うので、W杯を落ち着いた気持ちで臨んで、そのまま五輪でも戦いたいです。現実的な目標はメダルかな。表彰台に乗るチャンスが2回あるので、自分の力が出せれば狙えると思っています。

 オフシーズンは得点を伸ばすために、オリジナル技の習得に取り組んできた。夢の実現に向けて、勝負のシーズンが幕を開ける。

☆きまた・りょうま 2002年7月24日生まれ。愛知県出身。3歳でスノーボードを始めると、20年ユース五輪はビッグエアで金メダルに輝き、同年W杯では同種目で銀メダルを手にした。世界選手権は23年に、スロープスタイルで日本人男子初となる銀メダルを奪取。25年にはビッグエアで金メダルを獲得し、23年の長谷川帝勝(TOKIOインカラミ)に続き、2大会連続で日本勢が頂点に立った。167センチ。