ドジャースは1日(日本時間2日)、敵地トロントで行われたブルージェイズとのワールドシリーズ(WS)第7戦に延長11回の末、5―4で劇勝。対戦成績を4勝3敗として悲願の連覇を達成した。

 9回一死からロハスの値千金の同点ソロで追いつき、11回にはスミスの劇的なソロで勝ち越し。9回途中から連投でリリーフ登板した山本はことごととくピンチを切り抜け、拮抗した試合を勝ち切った。

 大谷翔平投手(31)は「1番・投手兼DH」で先発出場し、5打数2安打を記録した一方、投手では3回途中3失点でKOされた。ブルージェイズ打線にリードを許してマウンドを降りたが、大谷にしかできないリアル二刀流だからこその物議も醸していた。

 米メディア「エッセンシャリー・スポーツ(ES)」が〝大谷びいき〟だとファンの反感を買ったと報じたのが、イニング間に要した時間。ブルージェイズのシュナイダー監督は、大谷が初回の第1打席を終えてベンチ裏に引き揚げたまま約3分間マウンドに現れず、球審に説明を求めていた。その模様を米放送局「FOX」が公式Xに動画とともに「シュナイダー監督は大谷が1回裏の攻撃前に追加のウオーミングアップをする時間を得た後、イニング間にジョーダン・ベイカーと話し合った」と伝えた。

 前出の「ES」によると、この投稿が引き金となり「ファンは判定だけでなくポストシーズンの公平性そのものに疑問を呈し、偏った扱いや不正操作への疑惑が急速に拡大した」「不満、陰謀論、辛らつな皮肉が飛び交う戦場と化した」といい「MLBがドジャースのためにルールを曲げようとしている。全チーム、全選手に同じルールが適用されるべきだ」「独自の大谷ルールがあるようだ」といった批判が寄せられた。

 もっとも、時間短縮を推進するMLBでは最後のアウトからイニング間の時間が計測しているが、「イニング終了時に投手が塁上、打席待機中、または打席にいる場合は例外となる。この状況では、投手がダッグアウトを離れてマウンドに向かうまでタイマーは始動しない」とされている。大谷は三塁走者でイニングを終えた上に、2023年のルール改正で「(審判は)特別な事情がある場合」に追加で時間を与えることが認められている。つまり、前のイニングの走者で登板しなければならない大谷はルールに何も違反していないのだが…。

 一方、同メディアによるとシュナイダー監督に対して「コイツは何にでも文句を言う」と説明を求めたこと自体を問題視する声もあったという。だが、ルールのあり方には「あいまい」と指摘し「このウオーミングアップ論争は野球界が透明性と一貫性について抱える継続的な課題をあぶり出した」と報じた。

 試合は最終的にドジャースの連覇で幕を閉じたが、大谷をKOしたブルージェイズ側には複雑な思いも残ったようだ。