阪神が30日、ソフトバンクとの「SMBC日本シリーズ2025」第5戦(甲子園)に延長11回の激戦の末、2―3と惜敗。シリーズ対戦成績が1勝4敗となり、2年ぶり3度目の日本一を逃す結果に終わった。

 試合後の藤川球児監督(45)は「底力ありましたね。非常に強かったですね。タイガースとしてできることはやってきましたけども、非常に強かった」と潔く力負けを認めた。「さらにチーム力を上げていかなければ。こういう強いチームと対等にやるためにはとにかくチーム力を上げないといけない」とし、早くも来季の日本一奪回へ向け気持ちを新たにした。

 敵地・みずほペイペイドームで25日に行われた第1戦を投手部門3冠の村上で制し、素晴らしいスタートを切った。だが、翌26日に同球場にて行われた第2戦で大敗を喫すると、本拠地・甲子園に場所を移しての第3戦(28日)以降はいずれも1点差で競り負けての敗戦で悪夢の4連敗。この日は2点リードの8回からシーズン50試合連続無失点フィニッシュの石井で逃げ切りを図ったが、柳田の2ランで振り出しに戻された。同点の10回からは村上を投入する背水の策を講じたものの、11回に野村のソロで決勝点を与えてしまった。

「悔しさはない。それだけ相手が強かったです。悔いが残るようなことは全くしていませんから。1点差というのは時の運のように見えてそうでもない。1点は少しではない小さな積み重ねの一つだったりもする」(藤川監督)という言葉が示すように、日本一は近いようで遠かった。

 勝負どころでの決定力、最後まで勝ち切る圧倒的な実力。就任1年目でリーグ優勝を果たしたものの、最後の戦いで強敵に敗れたことで新たな道が見えてきた。「やるべきことがまた見つかった。それぐらい強かった」。このように指揮官が振り返ったように脳裏にはすでに、来季以降のビジョンが広がっている。

 決して届かない高みだとは感じていない。151試合を戦い抜き、最後に課題を浮き彫りにしたナインに大いに期待している。「自分たちの選手には誇りを持っていますから。最後までコンディションをキープできたのは頭が下がる。もう全力でやってくれましたから。(今季)彼らにこれ以上の力を求めることはないです」と話す目線の先には、チーム史上初のリーグ連覇、3年ぶりの日本一がイメージできている。