フランスのティックトッカーが〝注射器を刺すふり〟動画を繰り返し、禁錮1年(うち6か月は執行猶予付き)の実刑判決となった。フランス紙リベラシオンが先日、報じた。

 パリ刑事裁判所は10月3日、ティックトックインフルエンサーのアミン・モヒートことイラン・M被告(27)に対し、何も知らない一般市民に注射器で攻撃するふりをしたとして、「労働能力を失わせない武器を用いた暴力」の罪で、禁錮1年(うち6か月は執行猶予付き)の有罪判決を言い渡した。

 イラン・M被告が6月、街中で通行人に〝注射器で刺すふり〟をしてその様子を多数、撮影・投稿した。動画には「狂った針」というキャプションが付けられていた。

 当時、警察には145件の通報があり、国中がパニックとなるほどだったが、実際の被害は1件もなかったという。

 検察は9月5日の法廷で、被告が意図的か否かを問わず、このような行為で市民の不安を助長し、捜査当局を悩ませたと指摘し、禁錮15か月(うち5か月は執行猶予付き)を求刑していた。

 減軽されたことについて、弁護士マリー・クラレ・ド・フルリュー氏はリベラシオン紙に対し「この判決は初期の過熱した報道後、議論をより妥当な範囲に戻し、公共の秩序維持と依頼人の基本的権利のバランスをある程度取り戻したものだ」と述べた。

 被告はまた、1500ユーロ(約26万4000円)の罰金と3年間の武器所持・携帯禁止処分も受けた。

 被告は「スペインやポルトガルで見たネット上の動画をまねして、こうしたいたずらをやってしまったのは本当に悪い考えだった。人を傷つけるなんて思ってもみなかった。自分のことしか考えていなかったのが間違いだった。自分の殻に閉じこもっていて、世の中の流れを知らなかった」と弁明を法廷で語った。