【球界こぼれ話】日本ハムの郡司裕也捕手(27)が10月4日の公式戦最終戦を前に“シーズン打率3割”を視野に入れている。

 今季序盤に打撃が低迷し出場機会が激減。この影響で規定打席(443打席)到達は困難ながら、29日終了時点で400打席超えで打率2割9分7厘は高評価できる。しかも、郡司は試合を決めるサヨナラ打を今季計3度放つなど勝負強さを発揮。守備面でも捕手以外の内外野ポジションを器用にこなした。新庄剛志監督(53)が「どこを守らせても無難にこなしてくれてどの打順でも仕事をしてくれる。郡司君がいなかったらゾッとする1年」と絶賛するのも無理はない。

 そんな巧打者に先日、打率3割への自己評価を聞いたところ「見る分にはいい数字ですが」と一定の評価をしたものの「規定打席に到達できないのであまり意味はない」と淡々。「僕は打率3割よりもっと別の部分で評価してもらいたいので」と秘めたる思いを口にした。本人が言う「別の部分」とは何か。改めて問うと「最近は4番も打たせてもらっているので一言で言えば長打率です」と言い、理由をこう明かした。

「野球選手として僕に足りない部分は長打だと思っています。もう少し長打が打てれば自分の強みがもっと生かせる。だから長打を打つためにどうするかを昨年ぐらいから考え始めています。場面にもよりますけど、常にツーベース以上は狙いたい。(打つ)ポイントを近くにして逆方向ばっかり意識してヒットを打って打率が上がっても、それは相手(投手)からしたら全然怖くない。相手に脅威を与えるためにも長打を打てる、というところも見せていかないと。プロでは生き残れないですからね」

 現チームには主砲のレイエスをはじめ万波、清宮幸、野村、水谷ら長距離砲がそろうが、郡司はその仲間入りをしたいわけではない。試合に出場するための「武器」を一つでも多く備える。その意味で今後も長打力に磨きをかけたいと誓う。

「ウチ(日本ハム)には一発が打てる打者が多い分、ケース打撃をしっかりこなせる打者はそんなにいない。だから僕がやんなきゃ、という気持ちはあります。でもそれだけだと試合には出続けられない。だからこそ長打を狙いながら場面に合った打撃もできるような。そういう使い分けができる打者を目指していきたい。打率3割より…僕はそこですね」

 10月から始まるポストシーズンでは日本ハムの命運を握ると言われる郡司の打撃。確実性と長打の両面でチームのCS突破をけん引する。