22日にスタートした自民党総裁選(10月4日投開票)は23日に共同記者会見と党青年局・女性局による公開討論会が行われた。昨年の総裁選で選択的夫婦別姓の導入や解雇規制緩和をブチ上げた小泉進次郎農相は持論を抑え無難に乗り切っている。ところが、ネットまではコントロールできなかった。
総裁選に出馬しているのは小林鷹之元経済安全保障担当相、茂木敏充前幹事長、林芳正官房長官、高市早苗前経済安全保障担当相、小泉氏の5人。昨年の総裁選にも出馬した面々だ。
9人で争われた昨年の総裁選は埋もれないために独自カラーを候補者が出したが、今回はどの候補も独自色は薄め。党内の分断を防ぐというテーマもあるだけに、意見の分かれる政策は取り上げない方がいいという判断もあると見られる。
会見や討論会でいくつかの質問が候補者たちにぶつけられたが、似たような答えが多かった。例えば会見で裏金議員の要職起用の考えを問われたが、どの候補も「適材適所」との趣旨の返答で、裏金議員の要職起用を否定しなかった。
選択的夫婦別姓の導入など意見が分かれる政策をどう意見集約していくのかも聞かれた。小泉氏は「家族の形、夫婦の形、そして人生観、価値観、家族観といったことについては国民的な理解、そして与野党の中でのコンセンサス。この努力がさらに必要ではないか」と回答。議論を続けるしかないというわけだ。
発言が元で失速した昨年を意識してか無難な立ち上がりの小泉氏だが、ネットでは逆風が吹いている。小泉氏は自民党が野党時代に谷垣禎一総裁(当時)が取り組んだ国民の声を直接聞く「なまごえプロジェクト」の再始動を主張している。しかし、小泉氏のXは返信欄が閉鎖されているとして、引用投稿で「リプ欄閉じてたら『なまごえ』は聞けないよ」「国民の生声が聞きたけりゃまずコメント欄解放しろや」と揶揄されているのだ。
永田町関係者は「SNSでコメントできないようにするのは炎上対策です。もっともそのこと自体が批判されるので根本的な対策にはなりません」と話した。
実際に返信欄が開放されていたらとんでもないことになりそうだ。小泉氏は総裁選に合わせてTikTokを開始。コメントができるようになっているのでチェックすると「頼むからやめてくれ」「国民の声を届けたいと思います。『辞めて下さい』」と批判で埋め尽くされていた。
陣営関係者は討論などでの発言について、「選対として(発言に気を付けようなどの)話はしていないが、本人がしっかり丁寧に答えるという態度で臨むのだろう。ほかの候補者よりも発言の内容について厳しく見られがちだが、注目されているということでもある」と小泉氏の力量に期待する。
一方、ネット上の誹謗中傷対策は「広報班として対策はやるが、総裁選に限らず本来は党としてやることだ」(同)と難しさを感じているようだ。
ネットで総裁が決まるわけではないものの頭の痛い問題なのだろう。













