パ首位のソフトバンクは13日のオリックス戦(京セラ)に2―1の逆転勝ちを収め、連敗を3で止めた。優勝マジックは1つ減って「13」。リーグ最速でCS進出を決めた。

 1点を追う9回に牧原大の犠飛で追いつき、相手失策で勝ち越しての辛勝。試合後、小久保監督は「苦しい試合だったが、この時期は勝てばいい」「紙一重の試合。勝ち切ったのは大きい」と4連敗阻止に安どの表情だった。

 勝ち越し点は9回一死一、三塁から相手守護神・マチャドのけん制悪送球で生まれた。攻撃陣が序盤から好機を逸し、8回に重い先取点を献上したゲーム展開からは想像しがたい不思議な勝ちだった。

 勝機をたぐり寄せるビッグプレーがあったのは確かだ。絶対的セットアッパーの松本裕が1点を失った8回、なおも二死二塁から杉本が放った中堅後方への大飛球を前進守備を敷いていた周東佑京内野手(29)が背走しながら好捕。超一流の技術が詰まった圧巻の守りだった。

 小久保監督は「佑京のプレーがなかったら厳しかった。あれを捕ったから望みがつながった」と最敬礼。杉本の落胆ぶりが象徴したように2点目を奪えなかった相手に心理的重圧を与え、球場の雰囲気を変えたプレーが9回の攻撃につながった。

 それ以上に見逃せなかったのは、ビッグプレー直前の周東の姿だった。8回先頭で迎えた第4打席で空振り三振に倒れた周東は珍しく感情を爆発させ、ベンチに戻っても悔しさをあらわにしていた。失策や攻撃陣の拙攻が散見したゲーム。そんな中で辛抱強く投げ、7回無失点でマウンドを降りた上沢直之投手(31)への申し訳なさからだった。

「あんだけ序盤から上沢さんが気持ちを出しながら投げている間に、チャンスをつくりながら点を取れなかった」「今日は本当に上沢さんに勝ちをつけたかった。あんだけやってもらってたんで…。それができない自分に怒ってました」(周東)

 上沢の気迫のこもった投球に、気持ちで応えた周東。6試合連続の白星とはいかなかったが、試合後の上沢はいつも以上に晴れやかだった。自分のことを思って全身で悔しがる仲間の姿に奮起しないはずはない。上沢の無双パフォーマンスをさらに後押しそうだ。