DDTプロレスのKO―D無差別級王者・平田一喜(37)が史上初の戦わずして最多防衛記録樹立を狙っている。

 平田は8月31日の後楽園大会で、いつでもどこでも挑戦権(いつどこ権)を行使し、ベルトを奪取したばかりの上野勇希から激勝。キャリア15年目にして初戴冠となった。普段は前座を中心にダンスで会場を沸かせている新王者を、観客は大喝采で迎えた。

 後日、取材に応じた平田は「全然、やっちゃったなという感じ。一歩間違えたら大ヒールみたいなことをしたのに、泣いてくれるファンもすごい多かった。まっとうに行って取れるはずもない。けど、いつか取ってくれるんじゃないかという幻想を抱いてくれてた方が多かったから、どんな形であれ、喜んでもらえたかな」と万感の思いだ。

 そんな平田だからこそ防衛戦からは〝逃走中〟だ。2日の上野大会ではHARASHIMAの挑戦表明をうやむやにし、飯野雄貴のいつどこ権行使を阻止。6日の横浜大会でも飯野、石田有輝がいつどこ権を発動する前に帰宅するなど、あの手この手でこれまでに計4回防衛戦の回避に成功している。「ある意味これも防衛なんです。状態的にはV4ですよ。最多防衛記録を狙ってます」としたり顔だ。

 28日・後楽園大会で行われる正真正銘〝初〟防衛戦の相手もいまだ未定となっているが「目が向いているのは、今林久弥GM。彼とだったら歴史に残る試合ができると思う」と今年53歳になる団体フロントを指名。〝強い相手とは絶対に戦わない〟という固い意志を感じさせた。

 現在の最多防衛記録はG1覇者・KONOSUKE TAKESHITA(竹下幸之介)が持つ11回。前代未聞〝王者の逃亡劇〟の行く末に注目だ。