パ首位・ソフトバンクは20日の西武戦(みずほペイペイ)に5―4で競り勝ち、貯金を今季最多の「30」とした。同点の7回に代打・中村晃が値千金の決勝打。先発の上沢が今季最多12三振を奪って7回4安打、2失点の好投で9勝目を挙げた。

 鷹の大砲が2年連続の「キング」へ価値ある一発を放った。4番・山川穂高内野手(33)が2年連続8度目となるシーズン20号に到達。2回先頭で迎えた第1打席、松本の5球目カットボールを強振すると打球は右翼テラス席に着弾した。節目の一発に「いいポイントで打つことができた。大事な先制のホームランになってよかった」と満足そうに振り返った。

 直近5試合で3発目、量産体制が漂ってきた。豪快なアーチではなく、逆方向への美しい放物線。15日ロッテ戦で放った18号満塁弾も右中間への一発だった。「練習から最近は右(方向)を意識している」という山川。前半戦の14本はすべて中堅から左方向へのアーチだったが、後半戦に入ってからは6本のうち3本が逆方向。「本当は引っ張って(打球を目で追いながら)歩きたい…確信歩きをしたい。でも、引っ張りが強くなりすぎると打撃が難しくなるところがある。ギーさん(柳田)とかコンちゃん(近藤)もそうですけど、広角に打てる人の方が本当はいい。そこをしっかり目指して後半戦は意識している」。4度ホームラン王に輝いた右の大砲が、新境地を開拓しようとしている。

 小久保監督も「本人はあっち(逆方向)に打ちたくないらしいけど、どこに打っても一緒。年齢とかもあるし、柔軟な思考になると俺はもっと増えると思う」と太鼓判を押す。この日、ライバルのレイエス(日本ハム)が24号、25号を連発。トップと5本差だが、残り33試合で十分に射程圏内と言える。

 打線の中心である4番がこの調子でタイトルに絡んでいけば、チームもおのずと白星を量産するはずだ。22日からは2位・日本ハムとの直接対決3連戦(エスコン)が控える。弾みをつけて敵地に乗り込む。