【取材の裏側 現場ノート】第107回全国高校野球選手権大会に初出場を果たした豊橋中央(愛知)の幼なじみバッテリーは〝1枚の手紙〟が運命の赤い糸となった。

 愛知大会では私学4強の一角・愛工大名電、東邦を倒して夢切符を獲得。11日の日大三(西東京)戦は高橋大喜地投手(3年)と松井蓮太朗捕手(3年)がチームをけん引したものの、2―3で敗れた。それでも高橋はピンチの場面で故アントニオ猪木さん(享年79)の顔マネで闘魂を注入。松井も2安打を放つなど、いつも通りの野球で名門に食らいついた。

 2人は小学校4年からバッテリーを組んでいる。「一緒に甲子園に行こう」と誓いを立て、有言実行を果たした。ドラマのような物語は話題となったが、きっかけをつくったのは高橋のラブコールだった。

小学校時代からバッテリーを組む高橋大喜地投手と松井蓮太朗捕手
小学校時代からバッテリーを組む高橋大喜地投手と松井蓮太朗捕手

 高橋の父・勝由さんは「小学校2年の頃だったと思うけど、大喜地が先にチーム(向山ビクトリー)に入っていて、蓮太朗にも入ってほしかったから、大喜地が蓮太朗のランドセルに手紙を入れたみたい」と明かす。手紙には「一緒に野球をやろう」と書かれており、長きに渡る物語の始まりとなった。

 向山ビクトリー、愛知豊橋ボーイズ、豊橋中央で駆け抜けた幼なじみバッテリーの野球人生は、甲子園で1つのゴールを迎えた。ただ、高橋は大学経由でのプロ入り、松井は高卒でのプロ入りを目指すという。一度はバッテリーが解散となるも、今後の野球人生がどう転ぶかは誰もわからない。次なる赤い糸が結ばれた時、どんなストーリーが幕を開けるのだろうか。