第107回全国高校野球選手権大会の第6日第4試合(11日、甲子園)は、日大三(西東京)が春夏通じて初出場の豊橋中央(愛知)を3―2で撃破し、3回戦進出を決めた。
2年生スラッガーの一振りで試合を決めた。2―2の同点で迎えた8回。4番・田中諒(2年)が、カウント2―0から相手先発・高橋大喜地投手(3年)の138キロの直球をフルスイングで捉えた。打球は高々と舞い上がり、左翼スタンドに飛び込む決勝ソロとなった。
人さし指を突き上げながらダイヤモンドを一周すると、本塁上で大きくほえて喜びを爆発。試合後は「すごく楽しい甲子園。地方大会にはない緊張感と自分が打って勝ったといううれしさがハンパない。次も次も勝って優勝したい」と笑顔をはじけさせた。
まさに〝掟破り〟で放った一発だ。相手のエース右腕・高橋はピンチの場面で「燃える闘魂」故アントニオ猪木さん(享年79)の顔マネを発動させ、ピンチを切り抜けることで地方大会から話題を呼んでいた。この日も5回一死一、二塁で猪木顔が飛び出し、打席に立った田中諒もわずか2球で二飛に仕留められ、好機をつぶした。
だが、やられっぱなしでは終わらなかった日大三の主砲は、試合前、日大三ナインの前で自ら猪木さんの顔マネを披露していたという。かつて猪木さんがスタン・ハンセン(75)に得意技のウエスタンラリアートを仕掛けた掟破りのような一幕。相手の〝得意技〟をマネすることで自らの士気を高めるとともに、日大三ナインを盛り上げていたようだ。
寮では同部屋だという竹中秀明捕手(3年)は「相手の大喜地投手がやっているから、対抗してやろう!って感じで猪木さんのモノマネをやってました。似てましたよ」と笑顔で証言。「チームのムードメーカーですし。ピンチの場面でも自分のスイングをしてくれて、頼れる4番だなと思います」と、その存在感をたたえた。
ユーモアあふれる掟破りでチームに勝利を呼び込んだ日大三の2年生スラッガー。14年ぶりの夏の甲子園制覇に向けてチームを盛り上げてくれそうだ。













