今やドジャースの切り込み隊長として君臨するムーキー・ベッツ内野手(32)にも、人知れぬ原点がある。インド系の米メディア「スポーツキーダ」によれば、少年時代のベッツは小柄で細身だったため、地元リトルリーグの入団を立て続けに拒まれたという。
ベッツが5歳の頃、母親のダイアナ・コリンズさんはテネシー州マーフリーズボロ近郊を拠点とする複数の強豪チームに息子を入団させようと連れて行った。だが、某チームのコーチは「もっと大きな選手が必要だ」と断り、他の関係者も同様の反応。落胆するベッツに「必ずいいチームに入団させる」と誓った母は、同じ境遇の子供たちを集め、自らリトルリーグチームを創設した。高校時代ソフトボール経験のある彼女が初代監督となり、息子に野球の場を与えた。
初年度はリーグ最下位。それでも次第に成果を上げていき、かつてベッツを門前払いしたチームを撃破する金星も挙げた。ベッツが外野からの送球で走者を刺したビッグプレーは、母の「全力を尽くせ」という言葉に応えた瞬間だった。翌年から指揮は別のコーチに引き継がれたが、母の献身と励ましは変わらなかった。
あれから27年。ベッツは3度のワールドシリーズ制覇、MVP獲得という輝かしいキャリアを築き、今季も主力として奮闘中。首位争いを繰り広げるドジャースにあって、打線をけん引する存在感は絶大だ。少年時代の〝拒絶〟と、それを覆した母の行動力が現在のスーパースター・ベッツを育成した。
母の「息子に野球をさせたい」という一心が、世界最高峰で輝くスーパースターを生んだのだ。そんなダイアナさんが明かした感動のストーリーが今、ひそかにドジャースファンの間でも話題となっている。
ドジャースは7日(日本時間7日)現在、ナ・リーグ西地区首位だが、パドレスとは2ゲーム差。まだ本調子とは言えないものの、大谷翔平投手(30)ら他の主力とともにベッツが今こそ原点に立ち返り、激しい首位争いを演じるチームを再び勢いづけたい。












