卓球男子でパリ五輪代表の戸上隼輔(井村屋グループ)は、世界で活躍するプロレスラーから刺激を受けている。

 小学生の頃からプロレスを愛する戸上は、大会時のインタビューで故アントニオ猪木さん(享年79)の名フレーズ「1、2、3、ダーッ!」を披露するなど、卓球界とプロレス界の架け橋として尽力。本紙には「本当は卓球とプロレスって交わらないかもしれないが、こうして僕も一ファンとして影響を与えてもらっている。その恩返しとして『プロレスを広めたい』」と語っていたこともある。

 今季は2季ぶりにドイツ1部リーグへ参戦し、オクセンハウゼンの優勝に貢献。現在は多忙な日々を過ごしており「(プロレスの)結果くらいしか見れていない」と肩を落とすも、かつて新日本プロレスをけん引した2人のレスラーの背中を今も追い続けている。

 米AEWのオカダ・カズチカと、BUSHIと「ロス・トランキーロス・デ・ハポン(LTJ)」を組む内藤哲也は、ともに海外で活躍中だ。戸上は「海外でやっている方が輝いているなと思う。僕もオカダ選手が海外に行って『すごいかっこいいな』と思った。それも一つのきっかけでブンデス(ドイツ1部)に参戦したりとかしたし、海外でやっている選手はやっぱりカリスマ性がある」と尊敬の念を抱く。

 2人のレスラーに負けじと、戸上も国際大会で躍動。5月の世界選手権男子ダブルスで日本勢64年ぶりの金メダルに輝いたが、満足する様子はない。

 男女シングルスの世界ランキング上位選手で争われるWTTチャンピオンズ横浜初日(7日、神奈川・横浜BUNTAI)の1回戦では、フランス選手に3―0と快勝。試合後には世界選手権男子シングルス銀メダルのウーゴ・カルデラノ(ブラジル)の名を挙げた上で「僕としては一番の励みになったし、活力になっている。彼ができるんだったら僕にもできると常に言い聞かせながら練習に取り組んでいる」と高みを見据えた。

 次なる偉業へ、プロレス魂をコートで発揮し続けたいところだ。