サッカー日本代表は8日、東アジアE―1選手権(韓国)初戦となる香港戦(龍仁)に6―1で大勝した。A代表初招集のFWジャーメイン良(30=広島)が、前半のみの出場で4得点の大爆発。日本代表でデビュー戦4ゴールは、95年ぶり2人目の快挙となった。来年の北中米W杯へ向けて、遅咲きストライカーの今後はどうなるのか――。元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)がジャッジした。

 大器ジャーメインがデビュー戦で大暴れだ。前半4分、左クロスを冷静に胸トラップすると、豪快に左足を振り抜いて先制ゴール。うれしいA代表初得点となった。すると一気に才能が覚醒。同10分には頭で決め、同22分には鮮やかなワンタッチパスでつながれたボールを左足で流し込んでハットトリックを達成する。さらに同26分にも自身4点目を決め、約1世紀ぶりの大記録を達成。「名前を残せてうれしい」と素直に喜んだ。

 30歳での代表初出場は遅い部類だが、〝アラサーの星〟は不可能はないことを証明。「周りが本当にいいボールをたくさんくれた。自分の持ち味の一つに爆発力があるので、そこが出た」と胸を張った。昨季J1を戦った磐田所属時には、3月の川崎戦で4得点をマークしており、本人の言う通りゴールを取りだしたら止まらない〝ケチャドバ〟が最大の長所だ。相手は格下とはいえ、代表定着のきっかけとなる活躍。それでも「まずはこの大会で優勝に貢献したい」と冷静なところも貫禄十分だ。

 そんな点取り屋のパフォーマンスについて武田氏は高評価を与えた。「胸トラップからの1点目は、落ち着いて力まず決めていた。胸トラップからボールを叩きつけるシュートはうまかった。昔の俺みたいだったよ。これでリラックスしてできたと思うし、それが4点という結果につながった。1トップの垣田裕暉(柏)との連係もよかった。FWとして相手どうこう関係なく、代表戦で4点を取ったことは素晴らしいし、称賛されるべきだね」

 その一方で、この日の活躍が海外組も入ったベストメンバーでの代表入りにつながるかは「可能性はあるけど、まだまだかな。海外組には同じポジションに選手がいっぱいいるから」と懐疑的だ。ただ、今後を見据える上での活路になりえるのが今大会の大一番とも言える韓国戦(15日)だ。「韓国だったら、香港のように簡単にやらせてはくれない。そこを基準にしていく必要があるけど、ストライカーはノッたら強い。今回の活躍を見て韓国戦が楽しみになったし、大会のラッキーボーイになるかもしれないね」

 東アジアE―1選手権では、2013年大会のMF山口蛍やFW柿谷曜一朗らが、初招集から直後のW杯で主力として出場と出世を果たした。ジャーメインは、今大会から来年の大舞台への切符をつかめるのか。まずは日韓戦でのパフォーマンスに注目だ。