新日本プロレス6日の後楽園ホール大会で、タイチ(45)が「G1クライマックス」(19日、札幌で開幕)の最後の出場枠を勝ち取った。前IWGP世界ヘビー級王者・後藤洋央紀の負傷欠場により、急きょ行われたAブロック出場決定ガントレットマッチを制し、2年ぶりの本戦出場が決定。絶望の淵からはい上がったタイチは、好角家らしく〝照ノ富士式V〟を予告した。
昨年のG1出場者決定トーナメントで敗退。今年もカラム・ニューマンとの出場者決定戦(6月23日、後楽園)に敗れてしまったタイチだったが、後藤の欠場によって敗者復活のチャンスが訪れた。
石井智宏、チェーズ・オーエンズ、小島聡とともに最後の1枠をかけたガントレットマッチに出陣。最終戦で石井と対峙すると、ブラックメフィストで大激闘を制し「再びG1が俺を呼んでくれてよかったと思います。史上初の敗者復活ドリームをつかんでやる」と高らかに宣言した。
大会後に取材に応じたタイチは「これは俺の実力で取った枠。後藤がケガしたからラッキーとかじゃない。胸を張ってG1に出るよ」と堂々と言い切った。Aブロックには「Just 4 Guys」時代から共闘する上村優也を筆頭に、タイチと縁の深いメンバーが揃っている。
「俺が出ることによってAブロックが断然盛り上がるんじゃないの? 俺対誰々ってなった時、みんな見たいカードになってると思うよ」と腕をぶす。特に気になる相手として「やっぱり優也だろうね。パートナーでやってきて、戦う機会はこういう時しかないと思ってたし。もちろん社長(棚橋弘至)とも最後になるかもしれないから楽しみだよ」と2人の名前を挙げた。
出場権を失った昨年は、引退の2文字が頭をよぎったこともあった。「今までより狭き門になったけど、その半面、G1ってそうじゃなきゃいけないなって思いもあって。落とされたことによって、当たり前のようにG1に出られてうぬぼれていた部分があったのかもしれないと自分を見直したり。本当に苦しい、悔しい、そしてここまでG1と向き合った1年はなかった」と振り返る。
臥薪嘗胆の末、再び屈辱の敗北を喫したはずの男が、奇跡的な〝滑り込み〟で業界最高峰のリーグ戦に戻ってきた。そんなベテランにしか見せられないものがある。
「照ノ富士と同じですよ。序二段まで落ちて横綱になった、そういうシチュエーションを俺も見せたいなって。今こそ俺も照ノ富士のように、復活劇を見せる時なんじゃないかと。悔しさと悲しみを背負った男の逆襲、どん底を味わった男の強さを見せたい」と力強く言い切った。
誰よりも泥くさい戦いで真夏の祭典にたどり着いた20人目の男。史上初の敗者復活ドリーム、そして史上最年長優勝の野望を抱き、タイチが2年ぶりのG1に向かう。













