2025年6月3日に亡くなった長嶋茂雄氏を偲び、同氏の第2次巨人監督時代を振り返った連載「ハダカの長嶋巨人」。常に話題の中心にいた「ミスター」を取り巻く人たちを含めた群像劇を、当時の本紙巨人担当記者がつづります。

【ハダカの長嶋巨人#29・松井秀喜の巻】

 あれは2017年の年明け早々、東スポ社内で激震が走った。問題となったのは、前年12月28日にテレビ東京系で放送された「神ってる!野球伝説55~教えて松井秀喜先生~」。この番組で、松井がまさかの発言で“東スポ批判”を繰り出したのだ。

 同番組は2016年の野球界のさまざまなシーンを、プロ野球とメジャーリーグを知り尽くした松井が振り返るという内容。ほかにも野球ファン、松井ファンから集めた質問をたずさえ、テレビ東京・福田典子アナがニューヨークを訪れ、松井に直撃するという形式で番組は進行したのだが…。

野球教室で子供たちにせん望のまなざしを向けられる松井。〝下ネタ好き〟が知られたら…(2017年6月、ジャイアンツ球場)
野球教室で子供たちにせん望のまなざしを向けられる松井。〝下ネタ好き〟が知られたら…(2017年6月、ジャイアンツ球場)

 東スポ的に大問題となったのは、大の巨人ファンとしても知られるお笑い芸人・ナイツ塙宣之からの質問「松井さんは結構下ネタとかそう言うのがお好きだと聞きましたけども…。どういう下ネタが好きなのか、教えてください」に対する松井の答えだった。

 あらためて説明するまでもなく「松井の下ネタ」は、本紙もさんざん報じてきたのだが、松井の答えは…。

「下ネタに関してはですね。あれはですね。好きというかですね。東京スポーツという新聞があるんですけど、そこでちょっとノセられて悪ノリして、なぜか好きということになってしまったんですけど、決して別に好きというわけではなくて、話の流れでたまにはそういうのもいいかな、というぐらいで。その程度です。東京スポーツ上でしかしないです、基本的にはね」

 という耳を疑うようなものだったのだ。

 確かに松井の立場もわかる。女性アナウンサーの目の前で「好きな下ネタ」をベラベラとしゃべるわけにもいかないし「国民栄誉賞」という肩書だってある。何より今は妻子ある身でもあり「触れられたくない過去」であるのも理解できなくはない。ただ「別に好きというわけではない」としてしまうのは、いかがなものなのか!

 巨人時代の松井に数々のAVを差し入れしてきた本紙元巨人担当・F川記者は「一体、何を言っているのかという感じです。AVを手にした時のあのうれしそうな表情はなんだったのか…。それから差し入れしたAVの内容が気にいらなかったとき、ダメ出しをした本気の表情もウソだったと言うのでしょうか。到底納得できません」。

松井(右)に〝セクシービデオ〟を贈る筆者(199年7月、横浜スタジアム)
松井(右)に〝セクシービデオ〟を贈る筆者(199年7月、横浜スタジアム)

 また本紙元巨人担当のI崎記者は「あれは忘れもしない長崎でのオープン戦でのこと。松井から『実はボク、スケベイス(ソープランド専用のイス)を持っているんです。これってスクープでしょ』と打ち明けられたんです。開幕戦でエラーをした時も『実はボ●●していて捕れなかったんです』と自分から言っていた。決して『東スポにノセられて…』ではなく、むしろ『書いてください!』というノリのものばかりでした」。

 松井よ、改めて聞こう。あれは松井が打てなくて負けた試合後、打開策についてまじめな話を聞いていたとき、突然「こうなったらタ●キンをふくらませるしかないな!」と大声で言ったことがあったよね。すぐに「それどういう意味?」と聞き返したんだけど「どうって、タ●キンをふくらませるんだよ、タ●キンを!」って。あの時は「松井は怒りの感情も下ネタで表現するんだ」と感心したけど、あれもウソだったのか…。

 そして松井の奥様とご子息には、どうかお願いしたい。「若気の至り」としてパパの“黒歴史”に目をつぶってもらえないでしょうか、と。