昨年10月、米人気リス「ピーナツ」とアライグマ「フレッド」が狂犬病の疑いで、ニューヨーク州環境保全省(DEC)によって殺処分となり、全米を揺るがす騒動となった。現在、飼い主が当局を相手取って訴訟を起こした。米紙ニューヨーク・ポストが28日、報じた。
ニューヨーク州在住のマーク・ロンゴさんは7年前、車にはねられて母リスを失った赤ちゃんのピーナツを保護。ミルクを与えて育てた後、野生に戻そうと放ったが、戻って来たため、飼った。ピーナツのアカウントのインスタグラムなどを作成し、なついた様子や芸を仕込んだ様子をアップし続けると、人気者となった。その後、フレッドも保護した。
昨年10月30日、DECと保健局の職員らがロンゴさん宅に家宅捜索を行った。ニューヨーク州ではリスやアライグマは野生動物とみなされており、ペットとして飼うことは違法となっているからだ。
その捜索中、ピーナツがDEC職員を厚手の革手袋越しに噛んだという。州は狂犬病検査をするため、ピーナツとフレッドを安楽死させて首を切断。脳組織をすりつぶして検査した。結果、狂犬病検査が両方とも陰性だったが、ロンゴさんに謝罪せず、死体も返還していない。
大統領選挙の直前に起きたこの事件は、政府の権限の行き過ぎの悪質な例として、動物愛好家や保守派から非難された。
ロンゴさんと妻のダニエラ・ビットナーさんは27日、チェマング郡最高裁判所に訴状を提出した。訴状では、ピーナツとフレッドは「狂犬病の恐怖のためではなく」、「無分別な暴力行為」と「政府の権力乱用の卑劣なデモンストレーション」として虐殺されたと非難している。
訴状によると、ロンゴさんは、SNSなどインターネットの有名人になっていたスターのリスを失って以来、精神的トラウマと経済的損失に苦しんでいるという。
ロンゴさんはニューヨーク・ポスト紙に対し「これは変化をもたらし、ピーナツとフレッドのために正義を求める機会だ」と語った。
DECは、潜在的あるいは係争中の訴訟についてはコメントしないと述べた。












