巨人が20日の西武戦(東京ドーム)に2―1で勝利し、再び勝率を5割に戻した。「8番・捕手」で今季初の先発出場を果たした小林誠司捕手(36)が攻守にわたる活躍で存在感を示し、接戦を制した。

 試合前に「捕手・小林」と場内アナウンスがかかると、スタンドから割れんばかりの歓声が巻き起こった。期待に応えるべく奮起したベテランは先発・赤星を好リードで6回1失点の好投に導くと、バットでも〝いぶし銀〟の働きぶりを発揮。1―1の6回二死二塁から相手先発・高橋の投じた初球を巧みに中前へはじき返し、これが今季初安打および勝ち越し適時打となった。

 その後もマスクをかぶり続け、4人の救援陣を無失点リレー。試合後の小林は笑顔とともに「きれいな安打はなかなか打てないので。気持ちと皆さんの応援が打たせてくれました」。阿部監督も「盛り上がったね。たまにああやってスタメンで出て、こうやって(活躍)できるんだからね。頼もしいなと思って見ていましたよ」と絶賛した。

 首脳陣の期待にきっちりとこたえた小林に対しては、チーム内から経験豊富な36歳が持つ「特異な強み」を指摘する声も出ている。

「確かに誠司はもう若くはない。とはいえ、肩の強さは若手にもいまだに負けていない。肩は少しでも休ませるとどんどん衰えてしまうし、現役時代の阿部監督のように早めに見切りをつけて一塁守備にもチャレンジするなど、新たなスタイルに転向する捕手も多い。それでも誠司は今春の二軍キャンプから矢のような球をビュンビュン放っていた。あの強肩は、ひとえに努力のたまものですよ」(チーム関係者)

 実際にこの日も1点リードの7回無死一、二塁のピンチで二走・児玉を鋭いけん制球で誘い出し三塁でアウトを奪った。持ち前の判断力と自慢の強肩はまだまだ健在だ。

 衰え知らずの背番号22は「もっと試合に出られるように僕自身も頑張っていきたい」と闘志も十分。後輩捕手に負けじと激しい競争を勝ち抜いていく覚悟だ。